地獄だな(脚本)
〇化学研究室
96番「──よ!」
試験官「・・・・・・」
96番「あれから2週間経ったが──進展は?」
試験官「・・・レオナルダ社の玩具、貰えそうだぞ」
96番「要らねっつの。 調べて捨てて終わりだ・・・」
試験官「・・・問題は、そんな技術力を持っているレオナルダ社が、 何故Alphabetを狙いに来たのか」
試験官「俺にはそれがわからん」
96番「あんたがわかんねえんじゃ、俺もわかる筈がねぇな・・・」
試験官「・・・・・・・・・」
96番「つーか、あの社長・・・食わせ者だぜ」
96番「俺らが上に付こうが、玩具を詳しく弄られようが、きっと関係ねぇ。 しっかり見張っとかねぇと、やらかすぜ」
試験官「やらかせば切り捨てるだけだ」
96番「・・・・・・ふーん」
96番は試験官の隙をつき、素早く右手を繰り出した。
しかし、その攻撃は、試験官の右手によって受け止められる。
96番「・・・一発食らわしてやるつもりだったんだがな」
試験官「そこまで甘くはない」
試験官「咄嗟の対処・・・これも訓練の一つだ」
試験官「お前も、たまには訓練に来るといい。 91番は、毎日やってるぞ」
96番「それはめんどくせぇよ。 パスだ、パス」
試験官「・・・そうか」
試験官「(まあ、コイツは元から好戦的な上、いつか必ず訪れる『魔獣』との対決も控えている)」
試験官「(いくら訓練に来なかろうと、コイツの身体が鈍る事はないだろうな)」
96番「ところで・・・その91番はどこにいるんだ? 久々に戦いてぇ所だが──」
試験官「91番は、21番を『徹底的に指導中』だ」
96番「・・・・・・ソイツぁ──」
〇秘密のアジト
96番「地獄だな」
21番「だ!だらああ!」
91番「・・・踏み込みが浅え!」
21番「ごふっ・・・!」
91番「・・・おーい21番、大丈夫かー?」
21番「大丈夫なワケあるか!」
91番「・・・」
21番「どうしたんスか?」
91番「・・・ちょっと外す。1人で修行しててくれ」
21番「・・・?」
〇非常階段
91番「どした?」
???「・・・91番。やべえ」
???「『魔獣』を解放しようとしてる奴がいる」
91番「・・・ソース(情報源)はどこだ?」
???「B隊の行動履歴だ」
91番「・・・詳しく頼む」
???「B隊の1人に不審な動きがあった。 ソイツは、例の『魔獣』のいる危険区域を出入りしていた」
???「・・・ただの一般隊員が、だ」
91番「・・・・・・・・・」
91番「わかった。また何か動きがあったら教えてくれ」
91番「・・・・・・」