【最終話】エピソード54『私たちは、駆逐する』(脚本)
〇立派な洋館
????年、『導きの園』『柊なゆた』
私たちと、
『ダドさん達』『ホーム・ホルダー』は、熱く語り合った。
・・・誰が、
・・・どの時代に戻り、
・・・どうすれば、
・・・・・・幸せになれるのか?
〇城壁
『モカちゃん』は、片腕を無くし、満身創痍といった姿で、
──幼い頃の私に会いたい。
・・・そう言ってくれた。
〇貴族の応接間
『モカちゃん』
本名『マァサ・バッハ』を取り戻した『ダドさん』は、
ただただ、学び、行動した。
〇立派な洋館
『導きの園』の人をはじめ、
救う事の出来ない人がたくさん居た。
〇荒廃した街
・・・世界の争いばかりを見てきた。
〇荒廃した市街地
あたし達は、
紛争の1つ1つを駆逐した。
〇荒地
その大半は、長い長い話し合いで解決し、
死傷者を大きく減らすことに成功した。
その活動を先導し、体を張って訴え広めた『ダドさん』、
本名『シュークレン・バッハ』を、
いつしか皆が、満面の笑みを浮かべ
『ダディ♥』
・・・『お父さん』と呼ぶようになった。
〇貴族の応接間
そして、
そんなステキな彼だけが、
皆より早く、
────その命を閉じた。
〇美しい草原
桜 壱貫(さくら いっかん)「世界一、強い。 もしかして宇宙一、かもしれない。 そんな強さの基準なんて、 意外とテキトーで、」
桜 壱貫(さくら いっかん)「──想像以上に脆いものだったんだな」
柊 なゆた「・・・だね。 だからこそ、私たちが、」
柊 なゆた「引き継いで、守っていかなきゃ。 世界の平和を、 皆で支えていかなきゃ、」
〇病室
病気が治っても、
人は寿命で死ぬ。
〇病室
どんなステキな人でも、
ずる賢い人でも、
〇病室
・・・死ぬ時は死ぬ。
〇墓地
だから、私は、
お話で、
それを皆に伝えたい。
・・・そう、思った。
〇ダイニング
タタミ「『なゆたぁ』『モカちゃーん』!」
タタミ「『めぐみちゃん達』遊びに来たよー」
〇シックな玄関
柊 なゆた「よっ! 『めぐみん』♪」
桃野めぐみ「よっす! 『なゆた』 バカな弟も、連れてきたよ!」
レッド・ボーイ「誰がバカだ! それに、俺がオマエの弟なのかよ?!」
桃野めぐみ「生まれ月なんて、調べれば分かるわよ。 そんな事より、 『なゆた』『マァサ』 みんなで、例の場所に行きましょ♪」
〇美しい草原
世の中に、絶対的な正義なんて無い。
・・・汚れ、
・・・染まり、
・・・時に、誤魔化し、
・・・時に、偽って、
──みんな、みんなが生きている。
だから、あたし達は、
〇黒
人と、世界を、
平和にしなければならない。
それは、時に変化を与え、
そして、造り上げた良い時代を、
保ち、続けていかないといけないんだと思う。
だから私たちは、
一人一人意識を持って、
世に蔓延(はびこ)った悪を、
そして時に、
ずるい、見せかけだけの正義を、
私たちは、私たちの手で、
・・・駆逐するんだ!!
〜完〜