七話 兄弟喧嘩(脚本)
〇荒廃した教会
???「かみさま、どうか、たすけてください」
???「もう、わたしは、つらいです」
「おい誰かいるのか!」
???「!?」
「魔女だ!魔女がいるぞ!」
???「逃げなきゃ!」
???「うわぁっ!」
「捕まえたぞ!」
「縄でしばれ!」
???「ゔっ・・・かみ・・・さま・・・・・・・・・」
???「みすて・・・ない・・・で・・・」
「黙れ!」
???「ああっ!」
〇闘技場
「立て、」
???「・・・うぅ」
テル「おい魔女」
???「・・・」
テル「この国の王子に向かって、挨拶もなしか?」
テル「まあ良い。僕直々、お前を殺してやろう 素晴らしいだろう?」
???「・・・」
テル「覚悟は良いか?」
???「好きにすればいいじゃない。私はあなたを殺すことなんて容易なの」
テル「だから魔女狩りがあるんだろうが」
テル「さあ、遺言を聞いてやろう」
???「しねしねしねしねしね じごくのそこにおちろ のろいころしてやる」
???「おまえもいっしょにしぬのだよ!」
???「くに!?しらんな!!おまえはただのひとごろしだ!」
テル「残念。人は結局身分なんだよ!」
サナ「・・・っ!!」
サナ「このバカ!」
テル「なっ、サナ!あっちへ行け!」
サナ「じゃあ私を殺してからこの子を殺しなさい? 私は引かない」
サナ「この子は、私が、お友達になりたいなって思った一番最初の子なのよ! お兄様は何も知らない!!」
サナ「テルお兄様。私はもうがまんできないわ」
〇黒背景
テル「あっちいけ!」
サナ「お兄様はいいわよね。沢山お友達がいて、王子になってこの国を継いで、お父様にも好かれていて」
テル「・・・!?」
サナ「なのに私は部屋の外に出るにも許可が必要だわ。何をするにも許可が必要。 お兄様みたいな自由人じゃないの!」
「兄弟喧嘩かー?」
「テルがんばれー」
「テルー!」
サナ「ほら、私を呼ぶ声は誰にも聞こえないでしょう?」
テル「お前は・・・その・・・妹だからだ」
テル「まだ子供だろう?何もできないのなんて当たり前じゃないか!」
サナ「あらそう。テルお兄様こそまだ14でしょ?」
テル「ギクッ」
サナ「私はこの子といっしょに暮らしたいのよ!」
テル「だからそれはだめだ!」
サナ「お兄様は自由人だから知らないのよ!!!」
テル「ゔわぁっ!?!?」
「王子様!?!?」
サナ「エル、逃げよう。いっしょに」