第1話 好きな人の恋(脚本)
〇古い大学
佐野涼夏「はぁ・・・・・・今日の講義も疲れたねぇ」
鈴木雪花「お疲れさま」
佐野涼夏「雪花は疲れなかったの?」
鈴木雪花「私は勉強好きだから」
鈴木雪花「でも、勉強嫌いな涼夏が毎日頑張ってるの、凄いなって思うな」
佐野涼夏「ありがとー!」
鈴木雪花(可愛い・・・・・・)
佐野涼夏「じゃあ、帰ろっか!」
〇電車の座席
鈴木雪花(・・・・・・電車、混んでるな)
鈴木雪花(あの人・・・・・・こっちをチラチラ見てる・・・・・・)
鈴木雪花「涼夏、気をつけてね」
佐野涼夏「なにが?」
鈴木雪花「人多いし、痴漢とかあるかもしれないから」
佐野涼夏「もー、雪花は心配性だなぁ」
佐野涼夏「でも、心配ありがとね」
鈴木雪花「・・・・・・うん」
〇住宅街
佐野涼夏「家まで送ってくれてありがと」
佐野涼夏「でも、1人で帰れる?危ないんじゃない・・・・・・?」
鈴木雪花「私は平気だよ」
佐野涼夏「んー・・・・・・」
佐野涼夏「そうだ、あたしの家に泊まっててよ」
鈴木雪花「えっ、いいの?」
佐野涼夏「うん!」
〇アパートのダイニング
佐野涼夏「はい、ご飯出来たよ」
佐野涼夏「どうかな・・・・・・あんまり料理得意じゃないんだけど・・・・・・」
鈴木雪花「美味しいよ」
佐野涼夏「ホント!?よかった!」
鈴木雪花(ちょっと苦くてしょっぱいけど、涼夏が作ってくれたなら美味しいよ)
ピロン、ピロン、お風呂が沸きました。
佐野涼夏「あ、お風呂沸いた、雪花先入る?」
鈴木雪花「疲れてるだろうし、涼夏が先の方がいいんじゃない?」
佐野涼夏「じゃあ一緒に入る?」
鈴木雪花「え!?あ、そ、それっ・・・・・・」
佐野涼夏「え?そんなに動揺すること?」
佐野涼夏「まあ、先に入っていいなら入っちゃうね!」
鈴木雪花「涼夏・・・・・・急に恥ずかしいこと言うんだから・・・・・・」
〇女の子の一人部屋
鈴木雪花「はい、上がり」
佐野涼夏「また負けたー・・・・・・」
鈴木雪花「私の方がちょっと強かったね」
佐野涼夏「これでトランプのゲーム23連敗・・・・」
佐野涼夏「絶対おかしいよー」
鈴木雪花「おかしくないよ、それともう遅いし寝よっか」
佐野涼夏「はーい」
佐野涼夏「そうだ!恋バナしよっ!」
鈴木雪花「えっ・・・・・・えっと・・・・・・」
佐野涼夏「雪花は好きな人いるの?」
鈴木雪花「あっ・・・・・・」
佐野涼夏「雪花は可愛いし、勉強も運動も出来るんだからモテるって!」
鈴木雪花「あ、そ、そんなことないよ・・・・・・」
鈴木雪花(それより・・・・・・涼夏は好きな人いるの・・・・・・って)
鈴木雪花(聞かないと・・・・・・いけないのに・・・・・・)
佐野涼夏「あたしはねー」
鈴木雪花(聞きたくない・・・・・・聞きたくないっ・・・・・・!)
鈴木雪花「や、やめっ──」
佐野涼夏「水野くんが好きなんだ!」
鈴木雪花「あっ・・・・・・」
鈴木雪花「み、みず・・・・・・の・・・・・・?」
鈴木雪花「だ、だれ・・・・・・?」
佐野涼夏「あれ?雪花は知らないっけ?」
佐野涼夏「凄くカッコいい男の子なんだ、講義一緒だった時もあると思うよ!」
鈴木雪花「あ・・・・・・そ、そう・・・・・・」
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雪花さんの真面目で純真な気持ちは前半部から伝わってきたのですが、ラストでは様子が……そしてこのタイトル……ハイ、闇堕ちの気配が……
雪花のドキドキ感がすごく伝わってきました。彼女の想いが実るときがくるのかどうかわからないけど、せめて好きだという気持ちを伝えることができるといいですね。