30になり彼女いない歴イコール年齢のおっさん魔法使いではなく少女となる。

環境を整えよう。(脚本)

30になり彼女いない歴イコール年齢のおっさん魔法使いではなく少女となる。

今すぐ読む

30になり彼女いない歴イコール年齢のおっさん魔法使いではなく少女となる。
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇白い玄関
  待ちに待ったエッチな新作ゲームが発売されクリアするまでの間、田中の家に居候することに決まってからは早かった。
  田中とは口裏を合わせて、昨日は家に遊びに行って夜まで待ったがオレは帰ってこなかったということとなった。
田中「それじゃ、りょー先輩。知らない人が来ても開けて出ていっちゃだめですよ」
良「わかってるよ! 子どもじゃあるまいし・・・見られてやばいのも十分承知してるから」
田中「どう見ても今のりょー先輩は子どもっていうか美少女なんですけどね」
良「うるさい! というか、もうそろそろ行かないとまずいんじゃないか?」
田中「そうですね。 あ、そうだ、りょー先輩。昼頃には食料とか色々置き配される予定なんで、今日はオムライスが食べたいです」
良「あー・・・うん。期待はしないで待っていてくれ」
良(とりあえず、作り方はググるしかないか・・・料理なんて調理実習以来だけど大丈夫か?)
田中「・・・・・・・・・・・・」
良「・・・・・・・・・・・・・・・あっ・・・・・・・・・本当にやるのか?」
田中「当たり前じゃないですか! いくらりょー先輩でも約束は守ってもらいますからね!」
良「くっ・・・・・・わかった。わかったから・・・」
  自分の口を指先でふさいで『ちゅっ』とほんのり間の抜けた音を出しながら指先を離す。
  ここまで来たらとことんまでやった方がぎゃくに恥ずかしくないだろうと思い、ウィンクもセットでつけたしてやる。
良「お、お仕事がんばって来てね。 応援してる・・・・・・ぞっ♡」
田中「・・・・・・・・・・・・・・・」
田中「りょー先輩! 俺、今ならイノシシの突進とかも受け止められる自信があります!」
良「お、おう。 そ、それなら、オレが近々行くはずだった得意先の大口契約取って来てくれ」
田中「あの小口でも長い付き合いをしてもらってるあそこですね! 絶対にとってきます!」
良「ひ、暇だったらでいいから・・・ さっさといけ!」
田中「はいっ! いってきますっ!」
良「はぁ・・・ いったか・・・」
良(我ながら恥ずかしすぎる約束をしてしまった気がする。 でも頼れるの今は田中だけだしなぁ)
良「とりあえず、掃除でもするか」
  こうして、家事全般をこなすために動き始めるのだが・・・

〇高級マンションの一室
良(ここに来た時も思ったが・・・ 暮らしに差がありすぎでは?)
良「掃除もオレがしなくてもいいぐらいに綺麗だし・・・」
良(そういえば、田中の実家がそれなりにお金もってたんだっけか?)
良「うわっ、この掃除機、量販店で触ったことあるぞ。 軽くて吸引力もすごいやつ」
良「部屋が思ったより広くてどうなることかと思ったけど・・・これがあるならなんとかなりそうだ」
  ~10分後~
良「お、おかしい・・・店で触った時はそんなに重さを感じなかったはずなのに。すごく重く感じた・・・」
良「根性でなんとかおわったけど・・・」
良「拭き掃除は・・・も、もう少しあとだ。あと。 30分ぐらい休憩っと」
良(身体が小さくなったから・・・? でもオレがこのぐらいの時はもう少しできたような・・・? 性別が変わったことも大きいのか?)
  ~5分後~
良「・・・あれ? もう落ち着いてきた。こ、これが若さか!? これならいけるぞ! モップはどこだー」
  こうして、当初考えていたよりも早くリビングの掃除がおわっていくのであった。

〇清潔なトイレ
良「・・・と、とれねぇ」
  次はトイレ掃除でもしようと思ったが・・・その道具がトイレのかなり高い収納スペースに保管されていた。
良「便器の上で背伸びすればいけるか・・・? いや、微妙だな。これ」
  ちなみにトイレットペーパーなども上の収納に入っており・・・田中がいない間に紙が無くなったら少し困ったことになる。
良「絶対に問題ないって言えるけど、有限だってわかると途端に心細くなるのはなんなんだろう?」
  ピンポーン
良「ハーィ・・・・・・!? あ、あぶな・・・声出しちゃだめだろ」
  チャイムの音に反射的に声を出しそうになるのを手で無理やり押し殺す。
  自分はいないことになっているのだから返事をしてはまずい。
「田中さーん。こちらに荷物置いておきますー!」
  配達の人の声が聞こえてくる。
  ゆっくりと3分ほどしてから良は動き出すのだった。

〇おしゃれなキッチン(物無し)
良「おっもっいぃぃぃぃい〜〜〜!!!!」
  配達された食材を急いで部屋の中へ入れてキッチンまでもっていく。
  小さくなった身体はそれだけで重労働だ。
良「だーー!! ・・・・・・・・・よし!分別!」
  冷やさねばならないものは冷蔵庫へ。テキパキとしまっていく。
  そして、箱の中からビールが出てくる。
良「酒もタバコもやらなかったのは・・・今になっては唯一の救いなのかもしれないな」
  酒は付き合いで飲む程度、タバコは全く吸わない。
  飲めなくなって寂しいというのは少しある。
  しかし、無理して飲まなくても良くなったとも考えられる。
良「とりあえず、グラスも冷やしておいてやろう。 帰りにジンジャーエールでも買ってきてもらうかなー」
  ちゃっかり、自分の分のグラスも冷やして届いた別の箱に手を伸ばす。

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

成分キーワード

ページTOPへ