第三話 獣王と鬼斬り(脚本)
〇大学
凪は、紗羅たちと別れ、大学に戻ってきた。
凪「大丈夫と言ったけど、確かにここに戻ってくるのは怖いな。なるべく目立たないようにしてきたけど・・・」
凪「さっさと用事を済ませて帰ろう」
〇個別オフィス
凪「あの~。坂月凪です。レポート出しにきました~」
「入れ・・・」
凪(あれ?なんかいつもと雰囲気違うな。機嫌悪いのかな・・・?)
凪「失礼します」
教授「・・・」
凪「教授。これを・・・」
凪はレポートを差し出した。
教授「うむ・・・」
凪「・・・ど、どうかしました?」
教授「なんだ?」
凪「いや、何だか元気が無さそうでしたので・・・」
教授「そうか?何もないが・・・」
凪「それなら良いんですが・・・」
教授「なんだ、他に何か用があるのか?」
凪「いえ。ありません・・・。失礼しました」
凪(やっぱり、虫の居所が悪そうだ。早く帰ろう)
教授の机から何か本のようなものが落ちた。
凪(こ、これは・・・!)
教授「・・・」
教授「どうかしたのか?」
凪「い、いえ・・・」
教授「坂月君。もう遅いんだ。早く帰りたまえ」
凪「はい・・・」
教授「・・・」
「・・・行ったね」
教授「ああ・・・」
「あの子、その本のこと知っているみたいだったよ?」
教授「そうだな」
「どーする?消しとく?」
教授「・・・我らの悲願の為だ。多少の犠牲はやむ得まい。任せる・・・」
「汚い大人だね・・・。でも、ボク、キミのそういうところも嫌いじゃないよ」
教授「・・・さっさとやれ」
「はーい」
〇大学
凪「・・・」
凪「教授もあの本を持っていた。つまり、主人公召喚しているってこと?」
凪「いや、待てよ。誰もが主人公召喚できるわけじゃないってアーカイバも言ってたし」
凪「うーん。どうなんだろう?とりあえず、紗羅たちと合流して話さないとな」
凪は足早に大学の構内を歩いていた。
突然、暗闇から鎖が伸びてきて、凪の身体を捉えた。
凪「な、なんだよ。これは・・・?鎖・・・?」
ノルン「ふふふ。その鎖に捕まってしまったようね。もうアナタはお終いよ」
凪「お、女の子?君は何者だっ!」
ノルン「私は運命の魔女ノルン。私が何者かは大体察しが付いているんじゃないの?」
凪「そ、そうか。やっぱり、教授のあの本は主人公召喚の魔法の本だったんだ」
凪「でも、何でこんな事を・・・?」
ノルン「ふふふ。あの方のお考えは崇高なのよ。だから、その考えを阻むものは何であれ排除する、そういうことよ」
凪「き、君達は勘違いしているようだけど、僕には主人公召喚なんて出来ない・・・!僕を殺しても何も得しないじゃないか!」
ノルン「そんな事はどうでも良いわ。私はあの方の考えに従うだけ・・・」
凪「くそ。やっぱりコイツらに何を言っても無駄か・・・」
ノルン「潔く死になさい」
凪「くそっ・・・!」
凪「い、イグマっ!?」
イグマ「・・・」
ノルン「チッ。邪魔が入ったか」
凪「何でここにイグマが居るんだ?紗羅たちと一緒に居たんじゃなかったのか?」
イグマ「嫌な予感がしたからな。お前の方に付いてきた。そしたら、案の定だな」
凪「ていうか、お前は紗羅の指図無しでそんな簡単に行動できるのかよっ!」
イグマ「俺は俺だ。誰の指図も受けん」
凪「何て奴だ。まあ、今回は助かったけど・・・」
凪「そ、そうだ。こいつの鎖が物凄く強いんだ」
イグマが軽く二振りすると、鎖はいとも簡単に切れてしまった
ノルン「ほう・・・」
ノルン「我が名は魔法少女ノルン。魑魅魍魎が跋扈する世界で生き残ってきた主人公だ。貴様の名は、イグマと言ったか?」
凪(うわ・・・。あの教授。硬派そうに見えて、そんな小説書いてたんだ・・・)
イグマ「・・・」
ノルン「まあ良い。ちょっと遊んでやろうかのう」
イグマ「下がっていろ・・・」
凪「あっ。ああ・・・」
ノルン「くらうが良い。我が漆黒の炎。ブラッドインフェルノ!!」
ノルンの魔法の炎は、イグマを襲い掛かったが、イグマは一瞬の剣げきで炎を真っ二つにした。
イグマ「どうした?これがお前の本気なのか?」
ノルン「安心しろ。只の挨拶だ」
ノルン「・・・!」
ノルン「では、今宵はこれくらいにしておこうかの」
イグマ「逃げ足の早い奴だ・・・」
凪「あいつはもう去ったのか?何だったんだ?」
イグマ「お前を殺しに来た。だが、それが失敗して帰っただけだろう」
イグマ「おそらく、力比べでは分が悪いとみて去ったんだろう。機を見てまた狙ってくるかもな」
凪「えっ。そんな・・・。明日もあの教授に会うんだけど・・・」
イグマ「そんな事は俺は知らん。帰る」
凪「ちょ、ちょっと待ってよー。また襲われるじゃないかー!」
イグマはすたすたと歩くのに、凪は遅れまいと付いていった。
ノルン「良かったのですか?私なら簡単にあの一般人の男だけならすぐにでも殺れますが」
教授「ああ、良い。期待以上の成果があったからな・・・」
教授「坂月凪。君こそ、選ばれし器にふさわしい・・・」
ノルン「・・・」
〇女性の部屋
イグマと凪は、紗羅の家に着いた。
紗羅「おかえりー。ご飯作っているよー」
紗羅「って、アレ??」
紗羅「何でイグマが・・・?」
凪「それは・・・」
凪はここに来るまでにあったことを紗羅と木葉に伝えた。
紗羅「そうだったの・・・」
紗羅「でも、イグマ凄い!私の意思無しで凪を守ったんだよね!」
イグマ「・・・」
凪「でも、逆に言えば、コイツは自分で勝手に何処かへ行ったり、来てほしい時に出てこないかもしれないってことだろう?」
凪「危険な感じがするよ」
紗羅「もう、凪。助けてもらったんだから良いじゃない」
凪「うーん・・・」
紗羅「とにかくご飯にしよう!カレーライスだよ。イグマも食べるよね?」
凪「え。この主人公ってご飯食べるの?」
イグマ「俺達は人間とは違う。食物ではなく、作者の精神を糧に生きている」
イグマ「その女が俺を想像し続ける限り、俺は生き永らえ、想像しなくなるだけで簡単に死ぬと言うことだ」
紗羅「そ、そうなんだ・・・」
木葉「そうね。端的に言えば、その主人公に興味が無くなれば、簡単に消えちゃうってことね」
紗羅「大丈夫。私はきっとイグマを忘れてたりしないから」
紗羅「それより、イグマもご飯食べよう。食糧としてじゃなくて、皆で食べた方が楽しいでしょ?」
イグマ「・・・俺はどっちでも良いがな」
紗羅「うん!」
紗羅「じゃあ、ついでにカナギちゃんも出しちゃおう!」
木葉「えっ!?」
紗羅「皆で食べた方が楽しい、でしょ?」
木葉「私のカナギはあなたの仲良しお友達じゃないのよー。もう、仕方ないわね」
結局、カナギも召喚され、五人の大所帯での夕食となった。
夕食を済ませた後、急に木葉が立ち上がった。
木葉「・・・!」
紗羅「どうしたの?」
木葉「あ、ああ・・・。ご飯、ご馳走様。美味しかったわ。ごめん、ちょっとだけ出掛けて良いかな?」
紗羅「え。今日はここに泊まるんじゃないの?」
木葉「・・・家に着替えだけ取りに行きたいの」
紗羅「あ、そっか。じゃあ、イグマも一緒に連れて行く?」
木葉「大丈夫よ。私にはカナギが居るし」
紗羅「でも、グランノールに出くわしたら・・・」
木葉「大丈夫。カナギには隠密スキルもあるし。不意を付かれなければ、今日みたいなことになることは無いわ」
紗羅「そう・・・?」
木葉「じゃ、じゃあ、行ってくるね!」
凪「なんだろうな。あんなに急いで・・・」
紗羅「うん・・・」
イグマ「・・・」
〇ゆるやかな坂道
木葉「ふう・・・」
木葉「さっさと出てきなさい。由里」
由里「フフフ。まさか本当に来るとは思わなかったわ」
木葉「あんたでしょ?あのグランノールって奴をけしかけたのは?」
由里「え~、何のこと~?」
木葉「色々考えたけど、やっぱり、作家同士が主人公を使って殺し合うなんておかしいわ」
木葉「私怨でも無ければね!」
由里「あら。どうしてそんな話になっちゃうのかしら?」
木葉「とぼけないで、由里。あんたが私を恨んでいるのは分かる」
木葉「あんたとは長い付き合いだからね」
木葉「あんた、小さい頃からずっと私に対抗意識、持ってたでしょ?私が応募する小説コンテストにずっと真似して応募してきたし」
木葉「それでも、ずっと私に負け続けて、それを根に持っているでしょう」
木葉「こんな事で憂さ晴らしなんて、相変わらず性根が腐っているわね」
木葉「百歩譲って私を狙うのは良いわ。でも、あの子達は関係ないわ」
由里「うーん、やっぱり勘違いしてるわよ、木葉」
由里「私はあなたの事を恨んでも何でも無いわ」
木葉「だったら、何で・・・?」
由里「どちらの小説がより優れているのか、どれだけ主人公に思い入れがあるのか」
由里「それを私は試したかっただけ」
木葉「狂ってるわ。知ってるんでしょ?主人公を殺せば、その作者も死ぬのよ」
由里「当然でしょう。主人公を殺されることは自分を否定されることだもの。殺されなくたって、自殺するでしょう?作家なら」
木葉「やっぱり、狂ってるわ。と言いたいところだけど、分かる気がするのも悔しいわね」
由里「昼間は邪魔が入ったから、今度は正々堂々、一対一でやりましょうよ」
木葉「そうね。どちらの小説が優れているのか、主人公同士を戦わせて、雌雄を決するというのも趣深いかもね」
由里「ふふっ。良いわね。じゃあ、行くわよ。出でよ、グランノールっ!!」
木葉「カナギっ!!」
獣王グランノール「おう。また、あんたかい?俺に負けたのを忘れたのか?」
カナギ「安心しろ。あの時はただのお遊びだ」
獣王グランノール「ふっ。ほざけ」
グランノールとカナギの剣が宙を飛び交った。
獣王グランノール「フッ。やるじゃねえか。しかし、どこまで持つかな」
カナギ「くっ・・・!」
初めはグランノールの猛攻にカナギは応戦していたが、次第にカナギの方が押されてきだした。
木葉「カナギっ!」
カナギ「大丈夫です。まだ行けます・・・」
由里「ふふっ。力の差は歴然のようね」
由里「そうだわ。冥途の土産にこのグランノールの物語を話してあげるわ」
由里「グランノールは獅子王にして、獣神の血を引く戦の申し子なの。幼い頃にその力を疎まれ、国と両親に捨てられたの」
由里「だけど、彼は自分を捨てた国と両親を呪って、復讐を誓ったの。そして、炎獅子の元で修業して今の力を手に入れて・・・」
木葉「はあ。もういいわ・・・」
由里「な、なによっ!話してあげてるんだからちゃんと最後まで聞きなさいよっ!」
木葉「あなたの物語は、何処かで聞いたような設定だし、読むまでもなく詰まらなさそうだし・・・」
由里「なっ・・・!」
由里「あなた、今の状況分かっている?あなたの主人公はやられそうなのよ?」
木葉「アーカイバから聞いて、一つだけ役立ったことがあるわ」
木葉「主人公達の強さは、戦闘力的な強さで決まるんじゃなくて、作家のその物語への思いで決まるということよ」
由里「だったら、何よっ!私の方がグランノールに何倍だって思い入れがあるわよっ!」
由里「現にあなたの主人公を押しているじゃない!」
木葉「はあ。分からないかしら。物書きでありながら・・・」
由里「な、何の事よっ!」
木葉「主人公はだいたいピンチになるものでしょ?最初から楽勝で勝てる主人公なんていないわ」
由里「うっ・・・」
由里「そんなの方便よっ!そんな事を言ってもこの状況を覆すことも出来ないでしょう!」
木葉「カナギっ!」
木葉「行けるわね?」
カナギ「はい・・・!」
獣王グランノール「ほう。まだやるってのか?」
カナギ「もちろんだ。行くぞっ!」
カナギ「わが師より伝授されし、鬼斬りの秘儀。鬼斬、壱の型、風斬り!!」
獣王グランノール「ぐ、ぐはっ!」
グランノールの身体にカナギの刀が刻まれた。グランノールはその衝撃でよろめいた。
由里「グランノールっ!!」
獣王グランノール「ぐっ。来るな。こんなのは只のかすり傷だ」
獣王グランノール「へっ。ちったあ、やるじゃねーか」
カナギ「私は戦国の世で、鬼達を斬ってきた。お前よりもよっぽど巨悪な存在と戦ってきたのだ。お前などに後れを取ることは無いのだ」
獣王グランノール「ふっ。言ってくれるじゃねーか。俺だって、俺を見捨てた国に復讐ために血反吐を吐いて生きてきたんだ」
獣王グランノール「負けるわけにはいかねえんだよ!」
由里「グランノールっ!」
獣王グランノール「下がってろ!」
由里「・・・」
獣王グランノール「俺とあんたの物語。どちらがより優れているのか。決着をつけようじゃねーか」
カナギ「フン。望むところだ」
獣王グランノール「見せてやろうじゃねえか!我が最大にして最強の奥義、我が拳を唸れ・・・」
カナギ「それならば、私も最大の奥義で応えよう。鬼斬、最強にして最終の型・・・」
獣王グランノール「獣王爆裂拳っ!!」
カナギ「鬼神の太刀っ!!」
カナギとグランノールの技が激突して、両者の猛攻が繰り返された。
そして、決着がついた・・・
獣王グランノール「ぐ、ぐはぁ!!」
遂にグランノールが足を地に付けた
カナギ「はぁはぁ・・・」
カナギも息が上がっていたが、勝負はぎりぎりのところでカナギに分配が上がったようだった。
由里「グランノールっ!!」
獣王グランノール「近付くなッ!!まだ勝負は終わっちゃいねえ!!」
由里「そんな・・・。あなた、もう戦えないじゃない・・・」
獣王グランノール「うるせえ!黙ってろ!!」
カナギの刀がグランノールの首筋に当てられた
獣王グランノール「やれよ・・・」
木葉「カナギ・・・」
カナギ「ええ。分かっております」
カナギは何もせずにグランノールの首筋に当てていた刀を鞘に納めた。
獣王グランノール「どういうことだ?」
カナギ「どうもこうもない。私は殺人狂ではない。意味のない殺生はしないだけだ」
獣王グランノール「敗者にこんな屈辱を与えるのかよ・・・」
カナギ「私が知ったことか。後はお前の好きにすればいい。自決するにせよ、何にせよ」
カナギ「ただ、お前の主がどう思うのか、よく考えて行動することだ」
カナギ「我らは創造されし身だが、主の精神を共にした、言わば現身と言っても良いだろう」
カナギ「お前が主の事を思う気持ちが少しでもあるなら、その命をどう使うか・・・、後はお前自身が考えるといい」
獣王グランノール「チッ!説教垂れやがって・・・」
獣王グランノール「後で寝首を掻かれても知らねえぞ?」
カナギ「やれるものならやってみろ。私はいつでも相手をしてやる」
由里「木葉・・・」
木葉「分かったでしょう。言いたい事は全部、カナギに言われてしまった感があるけど・・・」
木葉「私はあなた達の命まで取ろうとは思わない」
由里「私は・・・、私はあなた達を殺そうとしたのよ?」
木葉「あ~あ~。何言っているか分からないわね」
木葉「私達はあくまでどちらの物語の主人公が優れているか競わせようとしたんでしょ?」
木葉「命の奪い合いなんて大それたこと、臆病者の書き手の私達が出来るわけないじゃない?」
木葉「私達はいつものように小説を書いて、競い合って、今回は・・・、いや今回も私が勝っただけよ」
木葉「そして、いつものようにまた挑んできたらいいわよ」
木葉「カナギのセリフじゃないけど、やれるものならやってみなさいって事よ」
由里「木葉・・・」
木葉「さあ、とっとと、そのもっさい男をしまって、どっかに行きなさい」
由里「決めたわっ!!」
由里「グランノールっ!!」
獣王グランノール「お、おうっ!!」
由里「私は分かったわ。私達が負けた原因・・・」
獣王グランノール「そ、そうだな。もっと修業が必要だったな・・・」
由里「違うっ!!」
由里「設定の問題よ、設定の!!」
由里「グランノール。あなたの生い立ち、復讐への思い、そして、ストーリーの問題よ!!」
由里「まだまだ弱すぎるのよ!もっともっと過酷な環境にあなたを置かなきゃ!そしたら、もっとあなたは強くなるはずっ!」
獣王グランノール「お、おう・・・」
木葉「何か、グランノールが不憫に思えたきたけど・・・」
木葉「まあ、何はともあれ、結果オーライか・・・」
由里「さあ、帰って徹夜で設定を練り直すわよ。グランノール。貴方にも付き合ってもらうわよ!」
獣王グランノール「俺もなのか・・・?そういうのは書き手が考えるじゃねえのかな・・・?」
由里「うるさいっ。口答えしないのっ!」
木葉「本当に可哀そうに思えたきたわ・・・」
由里「木葉っ!!」
木葉「な、なによっ?」
由里「もう一回、設定考え直してくるから。再戦しなさいっ。良いわよね!」
木葉「それは良いけど・・・」
由里「さっさと行くわよ、グランノールっ!」
そして、二人は慌ただしく、去っていった。
カナギ「主。本当にあのまま逃してしまって良かったのでしょうか?あの二人はまたやってくるのではないでしょうか?」
木葉「まあ、そうね。ただ、あの子は私を負かしたかっただけだったみたいだし」
木葉「もうそんな危険はないと思うわ。それより・・・」
木葉「凪も言っていたように、この街には他にも主人公召喚をする書き手が山ほどいる」
木葉「そんな奴らが私達をいつ襲ってくるか分からないわ」
カナギ「はい・・・」
木葉「私達はそんな奴らにこそ警戒しないといけない」
木葉「さっきの凪を襲ったっていう魔女の主人公も気になるしね」
カナギ「はい。気を引き締めます」
木葉「さあ、さっさと行きましょう。紗羅たちが心配してるわ」
木葉とカナギがその場を後にした・・・
その時、暗闇から奇妙な男が姿を現した。
???「ふむ・・・」
???「非常に興味深いものを見させて頂きましたよ」
???「木葉さんと、その主人公のカナギ・・・」
???「ふふふ。次にお会いできるのが楽しみですね・・・」