寒い朝池に張った薄い氷に似た心を持つ女

荒川騒香

期待しない女(脚本)

寒い朝池に張った薄い氷に似た心を持つ女

荒川騒香

今すぐ読む

寒い朝池に張った薄い氷に似た心を持つ女
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇コンビニのレジ
  ピロピロピピピロピロピン♪
さやか「ありがとうございました」
祐一「ありがとうございました」
祐一「今日お客さん多いね」
さやか「家族連れが多いよね」
祐一「大変だよね連休も。どこか行かなくちゃみたいな」
さやか「いや地球最後の日だからじゃね」
祐一「そうかぁ・・・・・・そうだった」
さやか「そうだったんだよね」
祐一「明日、最終面接だったんだよね、就活。 第一志望の・・・・・・」
さやか「結果が分からなくてよかったね」
祐一「・・・・・・そだね」
さやか「布団を干しておけばよかった・・・・・・」
祐一「え?」
さやか「だって、寝てる時ならさフカフカの布団で良い夢見ながら死にたいじゃん」
祐一「・・・・・・そだね」
さやか「あ、事故」
祐一「ひでぇ、ぐちゃぐちゃだ」
さやか「・・・・・・死に急いじゃって」
祐一「避難しようとしてたんじゃない」
さやか「どこに逃げたって一緒なのにね」
祐一「・・・・・・品出しでもしよっかな」
さやか「やらなくていいんじゃない、明日はもう無いんだし」
祐一「・・・・・・でも、仕事中だから」
さやか「えらいね、きっと天国行けるよ」
祐一「よかった、キミと一緒で」
さやか「そう」
祐一「・・・・・・最後だから言うけど」
さやか「なに」
祐一「今度バイト代出たら・・・・・・さやかちゃんディズニーランドに誘おうと思ってたんだよね」
さやか「・・・・・・」
さやか「結果が分からなくてよかったね」
  ピロピロピピピロピロピン♪
さやか「・・・・・・でも、ありがとう」
さやか「いらっしゃいませ」
祐一「いらっしゃいませ」

コメント

  • えらい・・・えらすぎる・・・地球最後の日とかわかってたら、もうそのまま2人でテーマパークいっちゃおう!?って思いますけど、2人してちゃんと働いてすごいです!!

成分キーワード

ページTOPへ