聖夜の賢者様

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聖夜の賢者様(脚本)

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〇豪華なベッドルーム
三太「くそっ!今年も人手が足りない! このままじゃ子供達にプレゼントを渡すことが出来ない・・・一体どうしたら・・・」

〇豪華なベッドルーム
三太「サンタになって早5年・・・流石に体がキツくなってきた・・・三太って名前なだけで近所のクソガキッズどもにプレゼント配るとか」

〇豪華なベッドルーム
三太「もう限界だ!俺も楽したい!!何か良い方法は無いのか!・・・そうだ!ネットでふわっと良い方法が無いか聞いてみよう!」

〇豪華なベッドルーム
三太「くそどもが!ネタばっかでまともな回答が無かった!いけそうなのは黒魔術だけじゃねーか・・・もうそれでいいか。やってやる!!」

〇豪華なベッドルーム
三太「タンサ・ルネーカ・スーダンサ!! 出でよ!!我が手足となるしもべよ!!」

〇森の中
賢者「勇者が世界を救ってからめっちゃ暇・・・何か面白い事起きないもんかな・・・起きろ!!事件!!ってうおおおおおおおお!!!!」

〇豪華なベッドルーム
賢者「事件起きたな!!ってどこじゃここは?」
三太「うおおおおお!!!ナニコレ!?何か人が来ちゃったよ!!えっ!?なろう小説みたいな展開!!」

〇豪華なベッドルーム
三太「あの・・・どちら様ですか・・・」
賢者「ワシはとある世界の賢者じゃ。どうやら何らかの因果でこちらの世界に来てしまったようじゃな」
賢者「いや~暇でしょうがなかったからちょうど良かった!世界が平和になって退屈していたところでな。用があるなら手を貸してやるぞ!」
「えっマジすか!!状況飲み込むの早くないすか!?まあいいや!じゃあサンタになって子供達にプレゼントを配るの手伝って下さい」
賢者「サンタ・・・?ってちょっとまて!!何処へ行く!!」

〇ビルの裏
三太「じゃあ準備は良いですか。子供達にばれないように今から家に忍び込んでプレゼントを配って回りますよ!」
賢者「流れは分かったが要は義賊の真似事をしろということだろう?これ不法侵入で犯罪じゃないのか?」
三太「何でそんなとこだけリアル感出してくるんですか!アンタファンタジーの住人でしょ!民家から金品奪う訳じゃないですよ!」
三太「むしろクソガキッズどもに夢と希望をあたえているんですよ!いいから行きましょう!グダグダしてるとカンの良いガキが起きます!」
賢者「えええ・・・まぁ手伝うって言っちゃったしな・・・契約呪文で召喚されたっぽいし、やるか。いざとなったら魔法で何とかするか」

〇勉強机のある部屋
三太「うっかりしてた・・・急ぎすぎてサンタの格好をするのを忘れてた。マジあわてんぼうの三太だわ俺・・・これ普通に泥棒じゃね?」
賢者「何か必要な服があったのか?まぁプレゼントは持って来ていることだし、さっと置いて帰れば問題あるまい」
賢者「それじゃプレゼントを置くぞ・・・ってうおお!?」
サンタ「待ってたぜサンタさんよぅ!!ひゃっはー!!」
賢者「えっ!?こども・・・か??」
三太「こんな世紀末みたいな子供いる?? 待ってたってどういうこと??」
サンタ「オレはサンタって名前なんだ!!この名前に運命を感じて将来サンタになりたいって思ってて、弟子入りしたくて起きて待ってたぜ!」
三太「マジか・・・俺も三太って名前だけどそこまで志高くねーわ・・・これも地域のボランティアの一環でやってるだけだし・・・」
サンタ「っていう訳で、サンタさん、オレをアンタの弟子にして下さい!!」
賢者「えぇ・・・ワシ!?いや~この世界の住人じゃないし、無理じゃな!悪いが他を当たってくれ!」
サンタ「そんな・・・お願いします!!そこを何とか!!見習いからでお願いします!!」
賢者「しつこっ!!面倒だから眠らせるか・・・悪いがプレゼントで勘弁してくれ・・・」
賢者「これで安心だな!!さぁプレゼントも配ったし、帰るか!!」
三太「一時はどうなることかと思ったけど、プレゼント配り終えて良かったわ。賢者様お疲れ様です。これからどうするんですか?」
賢者「異世界ライフも満喫したからそろそろ帰るかな。この契約はおそらくこの当日だけのものじゃろ。もうじき迎えが来る」
クリス「賢者様!お迎えに参りました。さぁ帰りましょう」
賢者「うむ。三太よ、なかなか楽しいひとときだった。また縁があえば会おう。ではな!」
三太「いやちょっと待って!!何その子!めっちゃ可愛い!!紹介してよ!」
賢者「身の周りの世話をしているクリスだ。まぁまたいずれ会えるだろう。それまで息災でな」
クリス「賢者様が大変お世話になりました。もうあまりお時間がありません。またお会いできる日が来るのを楽しみにしております。それでは」
三太「えぇ!また会える!?ホントに!?待ってるから!!っていうかまた召還するから!」
三太「絶対またクリスマスに来いよ!!クリスちゃんも連れて!!」
賢者「ああ!それまでよい子にして励めよ!!・・・もう本当に時間がない。それではまたな!!」
  こうして、怒濤のクリスマスが終わりを告げた。適当なネット民のクソバイスで召還した賢者様は話が分かる人だった。
  また”会える”というフラグを残し、賢者様は帰って行った。ぶっちゃけ賢者様には会わなくてもいいけど、あの子には会いたいな
  また会う為に今日も今日とて仕事をこなして来たる12月25日を待つのだった。今度はしっかりサンタの服を用意して。

コメント

  • 召喚の呪文おもしろかったです。笑
    賢者様も呼ばれたらちゃんと手伝うあたり律儀ですよね。
    サンタさんも、なかなか口が悪くて楽しかったです。

  • 慌てん坊の三太は良い人ですね。何年もクソガキッズの為にプレゼントを配るなんて。それに、賢者様も良い人ですね。嫌な顔せず三太の頼みを聞くなんて。

  • 登場人物のテンションが読みやすくて楽しくて好きです。来年はまたサンタくんも来てくれそうですね笑。マンガのキャラクター紹介ページとか好きなので、あとがきの設定のお話も面白かったです。子どもたちに色んな目にあわされてもプレゼントを届けてくれる三太さん、サラリーマンの鑑ですね。

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