メイドロボ Rico

さぶろう

読切(脚本)

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〇明るいリビング
  『あなたの暮らしのパートナー!メイドロボ Rico登場!どんな家事も彼女にお任せ!』
  『ご注文は0120-◯◯◯-◯◯◯、目本ツーハンまで!』

〇CDの散乱した部屋
さとし「・・・Ricoか」
さとし「買ってみようかな・・・」
  さとしは、目本ツーハンに電話をかけ、Ricoを注文した。
  
  そして数日後・・・
  『ピンポーン』
さとし「はーい、どなたですか?」
「目本ツーハンの者です! ご注文の品をお届けに参りました」
さとし「あ、どうもありがとうございます」
  目本ツーハンの者と名乗る者は大きな段ボール箱を置いて去っていった・・・
さとし「・・・つ、ついにあのRicoがオレの手に・・・!」
  さとしは焦る心を落ち着かせながら恐る恐るダンボールを開けた。
  すると・・・
さとし「・・・え?」
Rico?「よぉ、俺だよ俺、リコだよ」
さとし「いやどこがだよ! CMと全然違うじゃねえかよ!」
Rico?「お前CMちゃんと見たのか? 端の方に「実際の商品とは異なる場合があります」とか書いてあるだろ?」
さとし「いや変わりすぎだろ! もう原型留めてねぇじゃねえか!」
Rico?「お前の知らないところでロボットも毎日バージョンアップしてるんだよ 俺はCMに出てたタイプより性能いいぞ?」
さとし「性能が良くなっても見た目がこんなんじゃ、お前・・・!」
Rico?「ったくうるせぇなぁ・・・ まぁいいや おい、酒はあるか?」
さとし「・・・ハァ?」
Rico?「俺は酒が動力源なんだよ 現にコンセントとかそういうのないだろ?」
さとし「・・・酒ならチューハイがありますけど・・・」
Rico?「チューハイかよ・・・シケてんなぁ もっと日本酒とかねぇのかよ?」
さとし「なんなんだよお前! 人が下手についてりゃ偉そうにしやがって!」
さとし「もう許さねぇぞ! お前なんかバラバラにして明日粗大ゴミで出してやる!」
  『ピンポーン』
「すみませーん こちら、さとし様のお部屋であっていましたでしょうか?」
Rico「遅くなりました! わたくし、メイドロボのRicoと申しま・・・」
Rico「・・・って誰ですか貴方は!?」
Rico?「やべっ逃げろ!」
Rico「・・・あのお方はなんだったのですか?」
さとし「・・・さぁ・・・・・・」
  後日、自分の事を高性能ロボットだと錯覚した中年不審者が警察に捕まるというニュースが報じられた。
  あの時のロボットは、彼だったのかもしれない・・・

コメント

  • 意外と一緒に暮らしたらおじさん偽ロボの方が楽しかったりして。でも動力源が酒だとエラー連発で寝てばかりになりそうだからダメか。それにしてもRicoちゃん、この容姿で家事してくれるなら男性の非婚化がますます進みそうですね。

  • 本物のRICOちゃんが登場した時、主人公以上に嬉しくなりました! あのおじさんタイプのロボも、使い方次第では何か役にたってくれそうな気はしますが、やっぱり見た目は大事ですね。

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