定価な女と3人の割引な女

山縣将棋

定価と割引(脚本)

定価な女と3人の割引な女

山縣将棋

今すぐ読む

定価な女と3人の割引な女
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇スーパーの店内
  スーパーマーケット「ふじうら」にて
後藤 康隆「4時35分に争いがはじまるぞ!」
山田 綾子「店長?」
後藤 康隆「惣菜の半額はもちろん、弁当は7割引きになる」
山田 綾子「凄い!」
後藤 康隆「その割引に参戦する猛者達を紹介する!」
山田 綾子「え?猛者達?」
「割引まだかしら?」
後藤 康隆「左から、瞬間の田中!往復の横山! そして、静寂の酒井!」
山田 綾子「何ですかそれ?」
後藤 康隆「瞬間の田中は割引と共に商品をカゴへ入れ、往復の横山は割引されるまで同じ場所を往復、静寂の酒井は商品を手に取り動かない!」
山田 綾子「は、はぁ」
後藤 康隆「そして、彼女達を凌駕する人物が・・・」
山田 綾子「誰なんですか?」
後藤 康隆「・・・・・・」
後藤 康隆「時間だ行ってくる!」
山田 綾子「何か気になってきたわ」
「ラッキーだわ!今日はアイツがいない!」
後藤 康隆「え〜今から惣菜半額で〜す! 弁当は7割引きで〜す!」
田中 三智子「フフッまるで止まってみえるわ!」
後藤 康隆「クソッもう取られた!素早くシールを貼らなくては!」
後藤 康隆「お、往復の横山!」
横山 智子「・・・」
横山 智子「フフッ!」
後藤 康隆「何っ!」
後藤 康隆「い、いつの間に!あんなに!」
後藤 康隆「次は!静寂の酒井か!」
後藤 康隆「やはり!手に持っいる!」
後藤 康隆「な、7割引きです・・・」
酒井 雫「どうも!」
後藤 康隆「はっ!この足音は!」
清水 敏子「こんにちは皆さん」
「定価の清水!」
清水 敏子「フフッ、割引シールから目を離してもいいの?」
「はっ!」
「ぜ、全部割引シールが剥がされてる!」
後藤 康隆「彼女は剥がしにくい割引シールをサラッと剥がして商品を定価で買っていくんだ!」
山田 綾子「何ですって!」
後藤 康隆「その姿はまるでオーラを纏う女帝そのもの!」
後藤 康隆「さぁ!ここからが本番だぞ!」
横山 智子「て、店長もっと割引シールを!」
後藤 康隆「い、言われなくても!」
後藤 康隆「ハァハァどうだ?」
清水 敏子「アハハッ無駄よ!」
後藤 康隆「くっ!押されている!」
「店長!私達も貼るの手伝うわ!」
後藤 康隆「おりゃぁぁぁ!」
清水 敏子「流石に4対1じゃ不利ね!」
清水 敏子「ならば、こっちも本気を出すわ!」
山田 綾子「しっかりして店長!白くなってますよ!」
後藤 康隆「はっ!結果は?」
山田 綾子「何とか、割引弁当3個死守しましたよ!」
「やったわ!店長!私達の勝利よ!」
清水 敏子「全部割引シールを剥がせなかった・・・今回は私の負けね・・・」
清水 敏子「いい勝負だったわね!今日は引くわ」
後藤 康隆「みんなと力を合わせて勝てた!こんなに嬉しいことはないよ!」
横山 智子「泣くなんて、大袈裟よ!」
「アハハハハッ」
「あの〜」
後藤 康隆「ん?どうしたの?」
松江 遼「・・・さっきのおばちゃん剥がしたシール別の商品に貼ってたよ・・・」
後藤 康隆「なに!」
山田 綾子「店長それって・・・」
後藤 康隆「・・・立派な詐欺罪だな・・・」
  後日、清水は出禁になった。その後、ライバルが消えた店長はやる気を失い3ヶ月後退職をした。私は思ったのだ・・・
山田 綾子「みんな、馬鹿じゃないかなって」

コメント

  • スピードと緊迫感あふれる展開(?)で楽しかったです笑 確かに値引きにはひかれるものはありますが…とてもこの人たちと争う気にはなれません…

  • 最後まで、なぜ定価で買いたがるんだろうと謎でしたが、そんなオチが!😆
    面白かったです!

  • とっても楽しいですね!!
    タップノベルって本来こんな感じで、軽く楽しくやるのが正解なのかもしれません!
    店長が白くなるのが面白かったです🤣

コメントをもっと見る(9件)

成分キーワード

ページTOPへ