ベストマッチング

ぞる

ベストマッチング(脚本)

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〇おしゃれな大学
アイナ「あーあ・・・」
ユリ「どうしたの? ため息なんかついて」
アイナ「私の大学生活って刺激ないなって」
アイナ「毎日、授業とレポートばっかり」
アイナ「彼氏も出来ないし」
ユリ「なんだ、そんなこと?」
アイナ「ユリはいいよね 出会いもたくさんあって」
ユリ「じゃあ、アイナもこのアプリやってみたら?」
アイナ「アプリ?」
ユリ「そう、最近出たばっかのマッチングアプリ」
  ベストマッチング
アイナ「マッチングアプリかぁ 本当に出会えるの?」
ユリ「趣味とか好みとか入れると自分に合う人をAIが探してくれるんだよ」
アイナ「へ〜! 知らない人と出会って怖い事とかない?」
ユリ「ないない! 私は猫好きの飲み友達がたくさん出来たよ」
アイナ「ふーん・・・ぴったりの人に出会えるんだ」
アイナ「私もやってみようかなぁ」

〇女の子の一人部屋
アイナ「ぇえと、名前と職業 趣味は料理・・・と」
アイナ「マッチングのキーワード?」
  【キーワード】
  趣味や、好きなもの、相手に望む事などを入力しましょう
アイナ「うーん、そうだなぁ」
アイナ「これでいいか」
アイナ「キーワードは秘密にしておこうっと」
アイナ「いい人と出会えるかな」
  ♪〜♪〜♪〜
  ベストマッチング
  2件のメッセージ
アイナ「はやっ!」
  クニオさんからメッセージが届いています
  『良かったら御飯食べにいきましょう!僕がおごります』
  ユウさんからメッセージが届いています
  『初めてで緊張しています。友達感覚で気軽に遊びに行きませんか?』
アイナ「うふふ・・・ドキドキしてきた」

〇ネオン街
アイナ「今日はありがとうございました ご馳走になって本当に良かったんですか?」
クニオ「もちろん!ま、また会ってくれるかな?」
アイナ「はい!また連絡くださいね」
クニオ「あと、フォローしたいからやってるSNS教えてくれない?」
アイナ「いいですよ! アンスタグラムとドイッターやってます」
クニオ「ありがとう、フォローしとくわ」
クニオ「あ、夜だし送っていこうか?」
アイナ「二駅くらいなんで大丈夫です」
クニオ「そう、じゃあまたね」
アイナ「はーい!さようなら」
クニオ「二駅か・・・ぐへへ」

〇ホテルのレストラン
アイナ「高そうなレストラン!」
ユウ「仕事でたまに使ってるんだ」
ユウ「支払いは気にしなくていいから好きなもの頼んでね」
アイナ「ユウさんみたいな人でもマッチングアプリやるんですね」
ユウ「新しい出会いをしてみたくてね」
ユウ「知らない人との出会いってなかなかないから」
アイナ「確かにそうですね!」

〇コンビニ
アイナ「あ、ここで大丈夫です」
ユウ「今日は楽しかったよ」
ユウ「次はホラー映画に付き合ってもらおうかな」
アイナ「あはは、いいですよ!」
ユウ「?」
アイナ「どうかしました?」
ユウ「いや・・・気のせいだったかな」
ユウ「じゃあまたね」
アイナ「ユウさん、いい人だったな」
アイナ「あ、コンビニでアイス買っちゃお」
クニオ「ぐふふふ、みつけた 買い物はアイスクリームか」
クニオ「アイナちゃんはこの近くに住んでるんだな」
  アイスを買うということは、アイスが溶けない距離に住んでいるということになる
クニオ「あの男・・・ アイナちゃんは僕のものだ」

〇おしゃれな大学
アイナ「はぁ・・・」
ユリ「またため息?」
アイナ「最近、誰かに見られてる気がして」
ユリ「ストーカー ?心当たりは?」
アイナ「ベストマッチングで男の人と会ったけど」
ユリ「何か教えなかった?」
アイナ「アンスタグラムとドイッターのアカウント教えたくらいかな?」
ユリ「それ、特定されるよ」
アイナ「えっ!」
ユリ「例えば、アンスタグラムに載せたこの写真」
ユリ「背景に映ってる看板で大体の場所がわかったり」
ユリ「フォロワーの情報から大学だって特定できるんだから」
アイナ「どうしよう・・・」
ユリ「誰か頼りになる人がいればいいんだけど」

〇シックなカフェ
ユウ「ストーカーに困ってる?」
アイナ「私、どうしていいかわからなくて」
ユウ「わかった、俺に任せて」
アイナ「危ないことは・・・」
ユウ「ははは、心配いらないよ」

〇川沿いの公園
アイナ「(やっぱり・・・誰かがついてきてるみたい)」
クニオ「うへへ アイナちゃん、今日も可愛い」
ユウ「おい!」
クニオ「!!」
ユウ「アイナちゃんに付きまとってるのはおまえか?」
クニオ「アイナちゃんは僕のものだ!」
ユウ「おまえみたいなストーカー にはお仕置きしなきゃいけないな」
クニオ「くそ!やってやる・・・!」

〇テレビスタジオ
アナウンサー「次のニュースです 〇〇公園で男性の刺殺体が発見されました」
アナウンサー「警察は殺人の可能性があるとみて捜査しています」

〇玄関内
  ピンポーン
アイナ「こんな遅くに誰かな?」
アイナ「はーい、どなたですか?」
???「僕だ、ユウだよ」
アイナ「ユウさん!? どうしたんですか?」
???「ちょっと話があって 中に入れてくれないか?」
アイナ「は、はい!わかりました」

〇女の子の一人部屋
アイナ「話ってなんでしょう?」
ユウ「あのストーカー男、もう大丈夫だと思うよ」
アイナ「本当ですか!ありがとうございます!」
ユウ「役に立ててよかった」
アイナ「ユウさんて頼りになりますね!」
  アイナはユウに抱きついた
ユウ「いや、それほどでも・・・」
アイナ「でも」
ユウ「ん?」
アイナ「私のストーカーって・・・」
アイナ「ユウさんですよね?」
ユウ「なっ!」
  ザクッ!
ユウ「ぐあっ!」
  ユウの腹に包丁が突き刺さっていた
ユウ「な・・・んで・・・」
アイナ「わかりますよぉ」
アイナ「だって、クニオくんが死ぬ前に教えてくれましたもん」
ユウ「あ、あいつも殺したのか!?」
アイナ「うん!」
アイナ「だってぇ、私がベストマッチングで探してたのは・・・」
  人を殺してみたかったから
アイナ「私、子供の頃から殺人に興味があって」
アイナ「サイコパスっていうのかな?うふふ」
ユウ「こ、こんなことして、逃げられるはずがない」
アイナ「大丈夫ですから心配しないで死んでくださいね」
ユウ「く・・・そう・・・」

〇女の子の一人部屋
警察官「なるほど、ストーカーが侵入してきてもみ合いになり刺してしまったと」
アイナ「はい、わたし、すごく怖くて・・・」
警察官「大変でしたね この男は公園で見つかった遺体の殺人容疑も掛かっています」
アイナ「ええ!殺人犯だったんですか!」
警察官「恐らく、間違い無いでしょう」
警察官「あなたには正当防衛が適用されると思います」
アイナ「良かった・・・うう・・・」

〇黒
  アイナさんの秘密のマッチングキーワード
  
  殺人

コメント

  • 読んでて犯人はどちらかの人だとは思ったんですが…まさかの殺人犯は主人公だとはまったく思ってませんでした。
    たしかに読み終わったあとに伏線に気づきましたがすごいです。
    怖かったですけどおもしろかったです!

  • サイコパスって人を殺したい願望っていうのが、人の3大欲求のように襲ってくる感じなんでしょうか。殺した後に、正当防衛を主張しているのもとても恐ろしかったです。

  • 非現実的な出来事としては最高に楽しめました。身近なものと考えると怖すぎる!マッチングアプリに興味がある人には、灸をすえるようなストーリ展開ですね。

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