二・五次元からの侵略

たぴおかしんたろう

二階堂ちづるの場合 完(脚本)

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〇教室
  ちづるの体に異変が起きてから一ヵ月が過ぎた
  この一ヵ月でちづるをとりまく環境は大きく移り変わった
  イメージチェンジを成功させたちづるの美貌に
  クラスは色めき立ち、ちづるを離さなかった
  一躍、クラスの話題の中心に躍り出たちづるは
  戸惑いながらもそれを受け入れた
  放課後、クラスメイトと街を遊び歩いたり
  果ては男子に告白され、休日にデートをしてみたりもした
  しかし、ちづるの心は満たされることはなかった
  同年代の子供と遊ぶには
  ちづるの精神構造はひどく老成しすぎていた
  しだいに自分の取り巻く環境にわずらわしさを覚えると
  ちづるはいつものおさげ髪の眼鏡姿に戻った
  それを拒絶ととったのかクラスメイトは
  また次第にちづると距離を置くようになった
  今回の騒動でちづるが得たものは
  異常に研ぎ澄まされた感覚と集中力だった
  ちづるは以前にもまして自分の精神世界の拡大にまい進することになった

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