エピソード2(脚本)
〇寂れた村
村の子供「あー楽しかった!ありがとう!精霊のおねぇちゃん!」
天女「いつでも言うといいよぉ〜!人間の子供は皆いい子だよ〜」
村の子供「え?子供“は”?」
村の子供「おとーさんもおかーさんも──」
天女「そう言うことじゃないのだ・・・」
村の子供「わかった!」
村の子供「きっと騎士団様のことだよね?勘違いだよ!」
天女「え?」
ざっざっ
精霊 スイライ「詳しく聞いてもいいか?」
精霊 スイライ「騎士団とは何者だ」
村の子供「騎士団様は、森を復活させようとしてる団体のことだよ」
精霊 スイライ「森・・・を?」
精霊 スイライ「またやらかしたのか・・・」
天女「それって・・・」
村の子供「???」
精霊 スイライ「お前は気にするな。大丈夫だ。さぁ、家にお帰り」
天女「うん!心配しちゃうぞ!」
天女「また遊ぼう!」
村の子供「うん!またね!」
たったったっ
精霊 スイライ「・・・」
天女「スイライ・・・帰ろ?」
精霊 スイライ「・・・そ、・・・うだな・・・」
〇森の中
・・・あの日。あの日はよく晴れた良い日だった。
村の子供「ねぇねぇ!はーやーくー!」
湖の精 《過去》「はは、焦らすな。私は逃げないぞ」
村の子供「早く遊びたいの!」
湖の精 《過去》「わかっ、わかった!早くいくぞ!」
村の子供「やったぁぁぁぁぁぁ!何して遊ぶ!?鬼ごっこ?かくれんぼ?うーん・・・まようね!」
湖の精 《過去》「はは」
その日は、仲のいい村の子供と遊んでいた。日が暮れるまで、“楽しく”遊んでいた。
あの時までは
〇森の中
湖の精 《過去》「もうだいぶ暗いな・・・そろそろ終わるか?」
村の子供「えー!もう?」
湖の精 《過去》「はは、そんな悲しそうにするな。また遊んでやるさ」
村の子供「ほんと!やった!」
「──w」
その時だった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
湖の精 《過去》「なんだ!」
村の子供「え・・・・・・あの声って・・・お父さん?」
湖の精 《過去》「!!」
湖の精 《過去》「ここにいろ!見てくる」
村の子供「ダメだよ!危ないよ!」
湖の精 《過去》「大丈夫だ、見てくるだけだ・・・」
私は・・・あの子の父を助けたかっただけだったのだ・・・
ただ・・・その一心だった
〇寂れた村
キャぁぁぁぁぁぁ!
やめ・・・やめてくれ!!!!
湖の精 《過去》「はぁっ・・・はぁっ」
湖の精 《過去》「大丈夫か!」
村人「お・・・お助けください!魔物が・・・村で!」
湖の精 《過去》「!!」
湖の精 《過去》「下がっていろ!森の中にまだ、子供がいるんだ!迎えにいってやってくれ!」
村人「わ、わかりました・・・お願いします・・・」
湖の精 《過去》「一体何が・・・」
この時。私は人間が魔物の逆鱗に触れたのだと、まだ軽く考えていた。
実際は私の予想を超える、さらに恐ろしいことを目の当たりにしたのだ・・・