悪魔っ子、俺の部屋に憚る

No.24

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〇一人部屋
トウマ「どうしてこんなことに・・・」
さーたん「ねぇ」
トウマ「いつも通りバイトから帰ってきただけなのに・・・」
さーたん「ねぇってば!!」
トウマ「平凡に暮らしたいんだよ 異世界モノとか勘弁してくれって」
さーたん「ちょっと!! 聞いてる!?」
トウマ「いや、だからさ・・・ 誰なんだよ、お前!!」
さーたん「だーかーらー さっきから言ってるじゃない!! さーたんよ❤︎」
トウマ「で、そのさーたんとやらは なぜ俺の部屋にあがりこんでいるのかな?」
さーたん「それはぁ パパがお前も悪魔の子なら、 人ひとりくらい狩ってこい!! 魂持ってくるまで家には入れん!! って」
トウマ「Zzz」
さーたん「・・・って、そこ!! 寝るなぁ!!!」
  トウマはガックリとうなだれた
さーたん「とにかく!! 貴方の魂もらいうけるまで ここにいるわ!!」
  そして俺とこの悪魔っ子との奇妙な共同生活が始まった

〇一人部屋
  ──その日の夜──
さーたん「今だ!! その魂もらいうけたりー!!」
トウマ「うっ・・・」
トウマ「・・・・・・ って、うるさいんだよ!! これで何回目だと思ってるんだ!!」
  実に26回目である
トウマ「もう数えるの疲れたよ!! 何でそんな弱いんだよ!! そんでいちいち激しく光らせるな!!」
さーたん「うぅ・・・ なんでぇ!?」
トウマ「お前本当に悪魔か? もう諦めて帰れよ」
さーたん「だめだよぉ!! お家入れてもらえないし・・・ 私だって立派な悪魔なんだから!!」
トウマ「だったらせめて1回!! 一日1回だけ攻撃を受けてやる いいな!!」
さーたん「・・・はぁい」
トウマ「よし!! じゃあ今日のところはおやすみ!!」
さーたん「あ・・・あの・・・」
トウマ「今度はどうした?」
さーたん「・・・ひとりで寝れない」
  トウマがとてつもなく大きなため息を吐いたことは言うまでもない

〇一人部屋
  ──次の日──
  悪魔の朝は遅いらしい
  10時を過ぎると言うのに、さーたんはトウマのベッドですやすやと眠っている
  トウマはそっとその鼻をつまんでみた
さーたん「んんっ・・・ むにゃむにゃ」
トウマ「こうやってる分には可愛いんだけどなぁ」
トウマ「おっと バイトの時間だ!! いってきます!!」

〇一人部屋
トウマ「ただいまー」
トウマ「どうしたんだ?」
さーたん「ずるい!!」
トウマ「へ!?」
さーたん「なんでいつのまにいなくなったの!?」
トウマ「えっとー・・・?」
さーたん「べっ、べつに寂しかったとか そんなんじゃないんだからね!!」
トウマ「寂しかったんだな」
さーたん「そ、そんなこと・・・ むぅ・・・」
さーたん「今だ!! その魂もらいうけたり!!」
トウマ「・・・・・・ はいはい」
さーたん「なんでよぉ!!」
トウマ「ほら、もう寝るぞー」
さーたん「・・・はぁい」
トウマ「おやすみ」

〇一人部屋
  ──次の日──
トウマ「今日はバイトも休みだし こいつも寝てるし ゆっくりするかなー」
さーたん「スヤスヤ」
トウマ「Zzz」

〇魔界
トウマ「ん? ここは!?」
さーたん「やっと起きたわね!!」
トウマ「さーたん?」
さーたん「ここが私のお家よ!!」
トウマ「え!? まさか・・・」
さーたん「そ! じ・ご・く❤︎」
トウマ「お前!! 寝込みを襲ったのか!!」
魔王「貴様がサタンの婿か」
トウマ「ん? ん!? どういう意味だ?」
さーたん「ちょっとぉ、やめてよパパ!! その名前は嫌いって言ってるでしょ!! さーたんよ!!」
トウマ「へ? さーたん? サタン? お前、ほんとに悪魔だったの!?」
さーたん「そうよー これからも仲良くしてね❤︎」
魔王「よろしくたのんだぞ!!」
トウマ「ええええ でも・・・ ま、これもアリか」
  トウマがこの世界に来てからのお話は、何百年も後に語り継がれているとか、いないとか
  
  それはまたいつか・・・

コメント

  • 作者さんの初めての投稿ということですが、セリフのやり取りも自然で、さーたんのキャラクターの魅力もしっかり伝わってきました。これぞ正真正銘の「小悪魔的」魅力ですね。

  • さーたん可愛いですね✨

  • さーたん、かわいい。キャラによっても変わるんですかね。ネバーエンディングストーリーを思い出しました。癒されました。感謝。

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