チュウニ★メイデン

叶野遥

異世界のトビラ(脚本)

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叶野遥

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〇大きな木のある校舎
三峰黒子「はぁ・・・」
女子生徒「三峰さん!一緒に帰ろ」
三峰黒子「いいわよ」

〇住宅街の道
女子生徒「ねぇ知ってる? 三年の結城先輩の浮気が 彼女さんにバレたらしくってさ それで・・・」
三峰黒子「今日も面白くない一日だったわ 何も事件が起きない平和な日々・・・ 私が生きるには狭すぎる」
女子生徒「・・・・・・」
三峰黒子「あ、目が、腕がうずく・・・ 私の中で 力が蠢いている・・・」
三峰黒子「あ、包帯巻き直さないと・・・ 力が溢れちゃう」
女子生徒「・・・またね、三峰さん」
三峰黒子「・・・・・・」
三峰黒子「・・・愚民ね」

〇通学路
???「あのーすみません」
三峰黒子「はい?」
三峰黒子「どちら様ですか?」
JKアリエル「おじょーさん ちょっとコレ見てもらえるカナ?」
三峰黒子「・・・体温計?」
JKアリエル「どれどれ」
JKアリエル「こ・・・これは・・・!」
三峰黒子「なんですか?」
JKアリエル「チュウニ度、40度・・・!? 重症だわ!」
三峰黒子「な、なんですか!? いったい!」
JKアリエル「カモン! あたしのかわい子ちゃん!」
三峰黒子「ひぃっ!」
三峰黒子「な、なに・・・?」
  巨大な注射器が
  地面に刺さっている
JKアリエル「おお〜なかなかやるじゃん アンタ♪」
アリエル「じゃーん! セカイをお手当て! アリエルちゃんでーっす!」
三峰黒子「セカイを・・・ お手当て・・・?」
三峰黒子「はぁ・・・ いくらつまらない毎日だからって こういう低俗なおふざけは いらないわよ」
アリエル「いいねぇ 初対面の不審者に対してもその妙な態度! 筋金入ってるねぇ」
アリエル「さっすが 重症患者様だわ!」
三峰黒子「へ・・・」
アリエル「アナタのその中二力 いただきます♪」
  アリエルは構えた巨大注射器を
  黒子に向けて投げつけた
三峰黒子「きゃあっ」
  黒子は間一髪、
  注射器を避けて地面に転がった
  黒子の鞄から
  読みかけの文庫本が転がり落ちた
三峰黒子「な、何なのよいきなり! 刺さったらどうすんのよ!」
アリエル「刺すつもりでやってんのよ」
アリエル「なにこれ小説?異世界のお話?」
三峰黒子「か、返して!」
アリエル「おぉ、結構リアルじゃん この作者取材でもしたのかしら」
三峰黒子「返して!」
三峰黒子「ひぇっ」
アリエル「おぉ、軽い身のこなし」
三峰黒子「返してったら! アタシの聖書(ばいぶる)よ」
アリエル「返してほしかったら ちょっとコレ、 刺さってくれない?」
三峰黒子「そんなの刺さったら死んじゃうじゃない」
アリエル「え、そう?」
アリエル「まぁそれでもいいじゃない ホラ、一瞬だからさ」
三峰黒子「じ、冗談じゃないわよ なんでこのアタシが 命狙われなきゃなんないのよ!」
三峰黒子「大体アナタナースのくせに 人の命狙ってんじゃないわよ!」
三峰黒子「アタシのイノチは アンタなんかに渡せるもんですか!」
アリエル「いいねぇその自信たっぷりな・・・ まさに中二乙女 (チュウニメイデン)」
三峰黒子「もう逃げ場所が・・・」
アリエル「あなたの中二力、 今度こそいただきますっ」

〇黒
三峰黒子「・・・・・・」
三峰黒子「・・・・・・?」

〇通学路
「あっ!?」
三峰黒子(何この子・・・? すっごい可愛い・・・!)
アリエル「なによアンタ?」
ピンキーアンジュ「この子は渡しません」
アリエル「邪魔する気? その子はわたしの世界に必要なの!」
ピンキーアンジュ「やらせないと言ったはずです!」
ピンキーアンジュ「ラビット・ボム!」
三峰黒子「ウサちゃんが・・・!」
アリエル「わたしのコズミックシリンジが・・・!」
アリエル「やってくれるじゃないの!」
ピンキーアンジュ「この子を狙うなら 何度でもやってあげます」
アリエル「ちっ・・・ 今日のところは帰ってあげる」
アリエル「またね、ガールちゃん」
ピンキーアンジュ「危ない所でしたね」
三峰黒子「ウサちゃん爆破するなんて」
ピンキーアンジュ「大丈夫、キャロラインは いくらでも生み出せますから ホラ」
三峰黒子(あ、もうウサちゃん抱いてる)
ピンキーアンジュ「立てますか?」
三峰黒子「ええ・・・あっ」
三峰黒子「あなた、ケガしてる」
ピンキーアンジュ「ああ・・・先程の爆発の破片でしょうか」
ピンキーアンジュ「大丈夫ですよ これくらい」
三峰黒子「貸して」
ピンキーアンジュ「いつも持ち歩いているのですか」
三峰黒子「アタシを抑えるために必要だからよ」
ピンキーアンジュ「・・・ふふっ」
ピンキーアンジュ「あの褐色ナースが あなたを狙った理由がわかります」
三峰黒子「どうして?」
ピンキーアンジュ「ボクも彼女も あなたのそのパワーを求めているのです」
ピンキーアンジュ「自分は人とは違うと思い込んでる 世の中はつまらないと言い出す」
ピンキーアンジュ「抑えられない謎の力を持っていると思 い込んでる ケガや包帯が大好き・・・」
ピンキーアンジュ「あなたは立派な中二病ですよね」
三峰黒子「はあ? ア、アタシがあんなくだらない人種と 一緒だって言うの!?」
ピンキーアンジュ「まぁホンモノほど そうやって認めたがらないものです」
三峰黒子「違うわよ アタシは本心から言ってて・・・」
ピンキーアンジュ「嫌がらないで誇ってください だからこそ ボクたちは貴方の元へ来たのです」
ピンキーアンジュ「あなたのその中二病っぷり・・・ その妄想力は異世界において 強力な力になります」
ピンキーアンジュ「あなたの力は 世界を救うために必要な力なのです」
三峰黒子「・・・・・・」
ピンキーアンジュ「だからあなたのその中二力・・・ 狙われるでしょう これからも異世界からの刺客が」
三峰黒子「そ、そんな! アタシはまだ対抗するだけの力は・・・」
ピンキーアンジュ「心配いりません ボクが護ります」
三峰黒子「ホント・・・?」
ピンキーアンジュ「ええ だってボクが目を付けた中二力ですもの」
三峰黒子「・・・ん?」
ピンキーアンジュ「他の世界には渡しません もっとあなたの中二力を高めて・・・ 我が世界『スカイエデン』を救います」
ピンキーアンジュ「それまでお付き合いくださいね?」
三峰黒子「・・・あなたも、なの・・・」
???「見つけたわ! 中二の乙女! (チュウニメイデン)」
三峰黒子「ひぇっ」
ピンキーアンジュ「クロコは渡しません!」

〇ステンドグラス
三峰黒子「私、三峰黒子 毎日をつまらないと思って 生きてきたけど 今日から新しい人生を進めそうです」
ピンキーアンジュ「ラビット・ボム!」
三峰黒子「・・・思っていたのと全然違ったけど」
ピンキーアンジュ「ラビット・アタァァック!」

コメント

  • コズミックシリンジにラビット・ボム……異世界美少女ちゃん達の設定がまさに中二全開で良かったです✨ 笑

  • 覚えがある感覚でした。中学生より大分後、夢に見た展開です。幸い病は寛解状態です。
    楽しかったです。

  • ビジュアルとキャラが合っていて楽しめました😊

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