狂愛リフレイン

gaia

最終回(脚本)

狂愛リフレイン

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〇古びた神社
みこ「どうして......!?」
みこ「どうしてみこは、お兄ちゃんと結ばれないの!?」
みこ「毎日毎日毎日毎日毎日毎日ここに通った」
みこ「毎日毎日毎日毎日毎日毎日ここに祈った」
みこ「お兄ちゃんと結ばれますようにって」
みこ「お兄ちゃんと結婚できますようにって」
みこ「それなのに、どうしてあの女と結ばれんだよ!!!」
みこ「役に立たない縁結びの神社なら必要ないよね?」

〇古びた神社
  いやいや待て待て待て!
みこ「はぁ?」
  何をするつもりだ?その手に持ってるマッチはなんだ?
みこ「燃やすに決まってるじゃない」
  ええっ!?
  も、もももも燃やすって何を?
みこ「この番幅神社をに決まってるでしょ?」
  ダメダメダメ!!!!!!ストップ!ストップ
みこ「というか、あなた何?前にみこに話しかけてきたあの声に似てる」
  神です、この番幅神社の
みこ「みことゆうたを結婚させてくれない神様なんて神様じゃないよ」
  いやいや笑顔でマッチすろうとしないで!!本当だから!
神様「もう!みこちゃん!」
みこ「何このふざけたコスプレの人」
神様「神様です」
みこ「え?」
神様「私は番幅神社の神様なの」
みこ「頭悪そう」
神様「ひどいよお」
みこ「で、なに?」
神様「え?」
みこ「あれだけ祈ったのにみこの恋を叶えてくれない、役立たずの神様がみこに何の様?」
みこ「直接燃やされにきたの?」
神様「ひいいいいいいい!!」
神様「落ち着いてください、一応私神様なので話をしましょう」
神様「みこちゃん、あなたは私に毎日祈った。そして、毎日通ってくれましたね」
神様「私はあなたに言った」
神様「もうやめた方がいいと、あなたと青年は結ばれないと」
神様「なんでかわかりますか?」
みこ「しらない」
神様「本当はわかってるんでしょう?」
みこ「しらない」
神様「だから毎日祈っていたんでしょう?」
みこ「知らない!!!!!!!!!!」
神様「いくら神様でも、兄妹と結ばれることはできないんですよ!!!!」
みこ「役立たず!!!!!」
みこ「役立たず!!!!役立たず!!!!役立たず!!!!なんで私を助けてくれないの!?何のための神様なの!?」
みこ「みこが毎日祈ったのは、全部全部無駄だったの!?」
みこ「神様だったらお兄ちゃんとあの女が付き合う前に時を戻して!!!!あの女がいない未来に戻してよ!!!!!」
みこ「私だけだったお兄ちゃんに戻してよ!!!!!」
神様「あなたが願ったことは無駄ではありません」
みこ「......」
神様「私は恋の神様なのですが、縁結びや恋を成就させることはできません」
神様「恋を叶えることができない、役立たずの恋神様」
神様「だからこんな高い階段のある誰も来ない様なところにいるんです」
神様「隔離されて、誰からも信仰されず、一人ぼっちでした」
神様「邪神と言われ、蔑まれてきた廃れた神社の私のところに来てくれるのはあなただけでした」
みこ「どうでもいいよ、そんなこと」
みこ「何の話をしてるの?あなたの生い立ちなんてどうでもいいの」
神様「この神社、番福神社は愛するものを離れ離れにする力を持つ呪いの神社」
神様「あなたの願いを叶えるためには、まず恋愛を成就しなくてはならないのです」
みこ「え?」
神様「復讐をしましょう」
みこ「......」
みこ「どういうこと?」
神様「私はあなたに手を貸しましょう」
神様「でも先ほど言った通り、私はあなたと青年を結ばせることはできない」
神様「それに信仰もあなただけであり、力も弱まっている」
みこ「じゃあ結局......」
神様「昔の私であれば彼らが会う前にあなたを戻し青年と二人だけだったあの時に戻すことができる」
神様「しかし今の私では、今日あの二人が付き合う日に戻すので精一杯」
神様「今日という日をやり直し、そして二人が付き合うのを阻止してください」
神様「それが今の私があなたにできる唯一のことです」
みこ「今日を何度も......?」
みこ「あの二人が結ばれたらどうすればいいの?」
神様「大丈夫です、結ばれたり結ばれそうになったら、彼女を番幅神社に呼び出してください」
みこ「番幅神社に?」
神様「ええ!!あなたが番幅神社に呼び出してくれさえすれば、後は私が」
神様「神の力で今日を繰り返す呪いをかけます」
神様「今日を繰り返す呪いをかけたら、後は同じ日が繰り返されるだけ!」
神様「大好きな青年が泥棒猫と付き合う未来を過ごすよりずっといいとは思いませんか?」
みこ「繰り返す?今日を?そんな魔法みたいなこと、できるわけ......」
神様「できますよ、ここに彼女を連れてきてくださいすれば」
神様「私は神様ですから」
神様「そのかわり、ループしているのがバレた時点で全ての記憶は消えてまた前の日常に戻ります」
神様「絶対にバレないようにしてください」
神様「私に全てを任せて、絶対に相手にバレないようにしてくださいね」

〇黒
  そんなこと、最初は嘘だと思っていた
  でも、雄太とあの女が付き合って、一緒に過ごすのをみるのが耐えられない。
  考えただけで頭がおかしくなる。
  怖くて恐ろしくて暴れ出しそうになって、狂いそうになる
  だから私は願ったの
  願ってしまった、あの【呪いの邪神】に。
神様「大丈夫!彼女を連れてきてください!」
  あぁ、私は愚かだった。
  第一回目のループ。
  連れてきた刹那、あの神様は私の体を乗っ取り、あの女を滅多刺しにした。
  何度も
  何度も
  第二回目のループ。
  神様は、私の体をまた乗っ取り。
  階段からあの女を突き落とした。
  そしてループ3回目。
  繰り返さないと結ばれる。結ばれたら繰り返さないと、そんな焦りの中のループ。
  神様はまた私の体を乗っ取り、今度は彼女の腹を突き刺した。
  憎んでいた、死ねばいいと思った。痛い目を見ればいいと思った。
  あの女が死んで、兄さんが次に死ぬことでこのループの世界に飛ぶことができるらしい。
  雄太......お兄ちゃん
  みこはどうしたらいいのかな?
  どうしたらよかったのかな?
  あの時、お兄ちゃんにバレた時よかったって思ったの。
  必死に抵抗して、出てきてよかった。焦る神様を押さえつけて、出てきてよかった。
  次の世界は、全部の記憶が消えて、雄太も私も元通り。

〇古びた神社
  これでいいんだよね?
  だってあんな悲しそうなお兄ちゃんの顔......見たくなかったんだもん。
  さようなら神様。
神様「どうしてバラしちゃうんですか??」
みこ「やめてほしいの、もう全部」
神様「私はあなたの役に立ちたいんです!だからループして......!!」
神様「体を乗っ取ってやるしかないんです!あなたは性格が歪んでるけど、一途で優しい人だから!」
みこ「うるさいよ」
みこ「みこは間違ってたんだよ」
みこ「きっとみこは......」
みこ「......」
神様「うわぁああああああああん!!!!」
みこ「抱きつかないでよ」
神様「うわぁああああああああん!!!」
  番幅神社の神様は、私を抱きしめてわんわん泣いた。
  一緒に、あんなに恐ろしいことをしたのにこんな場所で大声で泣いて馬鹿みたい。
  でもみこも、いや、私も涙が止まらなかった。

〇古びた神社
雄太「みこ!」
まつり「みこちゃん!」
みこ「お兄ちゃん!?」
雄太「またここに来るのが見えたからさ」
まつり「一緒に帰りましょう?」
みこ「......」
みこ「うん、帰る」
雄太「そういえばさっき、誰かと話してたのか?」
みこ「......」

〇古びた神社
みこ「ううん、誰とも!」

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