bilincat−バイリンキャット−

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最終話【ありがとう】(脚本)

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〇明るいリビング
  大輝と小夏が付き合い始めてから半年の月日が流れた
  あれから、互いの家を行き来し、仕事終わりにご飯に行ったり
  小夏の家で手料理を振る舞ってもらったり
  大輝の家で猫と戯れたりと、数カ月間交際を続けた、大輝と小夏は
  各々借りていた賃貸を引き払い、広い部屋を借りて同棲を始めた
山都大輝「やっぱ付いてくるよね?」
クロ「当たり前だろ?家族なんだからな!」
山都大輝「クロはいいよ!お前らだよ!」
ハル「いいじゃねぇかよ!」
ルプ「家族は多い方が賑やかで楽しいでございますするよ?ヤマト氏!」
山都大輝「言っとくけどな!正式に『飼う』とは言ってねぇからな!」
ルプ「そんなぁ・・・酷いでございまするよ」
風間小夏「コラ!大輝くん?」
風間小夏「猫ちゃんを虐めないのっ!め!」
山都大輝「いや・・・めっ・・・て・・・」
山都大輝(俺は子供かよ・・・)
山都大輝(でもそんな小夏ちゃんも可愛い)
ルプ「小夏氏は人徳があるでこざいまするなぁ」
クロ「ヤマトも見習ったらどうだ?」
山都大輝「うるせぇよ!」
風間小夏「でもなんでなんだろ・・・」
風間小夏「あれ以来・・・」
風間小夏「猫ちゃんが何って言ってるか、分からないんだよね」
山都大輝「あぁ、それか・・・」
  そう。小夏は大輝との交際がスタートした日に
  一瞬だけ奇跡的に猫の言葉を理解できていたのだが
  それからしばらくして、理解出来なくなった
  一応大輝が猫の言葉を理解できて、会話ができるという事は理解してくれている
  しかしながら、猫と会話出来なくなった時は
  どことなく寂しげな表情を見せていた小夏
  大輝はそんな小夏を見ているのは少し辛かったが
  今では──
風間小夏「バカ!バカ!バカ!私のバカ!」
風間小夏「大輝くんから猫ちゃんがなんて言ってるか教えてもらえばいいだげじゃん!」
  と言って普段通りの明るくて活発な小夏に戻った

〇明るいリビング
風間小夏「でも私たち・・・」
風間小夏「ついに、一緒に暮らすんだね!」
風間小夏「私!幸せ!」
山都大輝「ああ!そうだな!」
風間小夏「大輝くんはどう?幸せ?」
山都大輝「当たり前だろ!今が人生で一番幸せだよ!」
風間小夏「えへへ♫よかった♫」

〇明るいリビング
風間小夏「ねぇ。大輝くん!」
山都大輝「ん?なに!」
風間小夏「今日さ、こんなにお外晴れてるからさ!」
風間小夏「みんなでお散歩しない?猫ちゃんも一緒に」
山都大輝「あ!それいいね!」
山都大輝「どうする?お前ら!」
山都大輝「小夏ちゃん、こう言ってるけど?」
クロ「いいな!賛成だ!」
ルプ「こんなポカポカ陽気にお散歩とは!胸が躍るような気分でございまする!」
ハル「いいじゃねぇか!散歩!行こうぜ!」
山都大輝「みんな行きたいってさ!小夏ちゃんの提案に大賛成だって!」
風間小夏「良かったぁ!なら着替えて早速行こ!」

〇明るいリビング
風間小夏「準備できた?」
山都大輝「出来たんだけどさ・・・」
風間小夏「ん?どうかした?」
山都大輝「ハルとルプ連れて先に行っててくんない?」
風間小夏「いいけど、どうしたの?」
山都大輝「ちょっとクロと話したいことあるんだ!」
クロ「俺か?」
風間小夏「ここで話せば?」
山都大輝「いや、ちょっと、二人で話したいんだ」
風間小夏「わかった!なら先に行っとくね!」
山都大輝「悪いね・・・」
風間小夏「じゃあ!ハルちゃん!ルプちゃん!」
風間小夏「先に行ってようか!ね?」
  小夏はハルとルプを抱き抱えて、ドアを開けて外に出ていく

〇マンションの共用廊下
風間小夏「ねぇみんな?」
風間小夏「大輝くんには聴かれたくないって言われたけど」
風間小夏「こっそり聞いちゃおっか?ね?」
ハル「ニャーン!ニャーン!」
ルプ「ニャァ〜ン!」
風間小夏「ホラこっち!こっち!」

〇明るいリビング
山都大輝「クロ・・・」
山都大輝「本当にありがとう!」
山都大輝「家族になってくれて・・・ありがとう」
  大輝は膝をつき、クロに深々と土下座した
クロ「どうしたんだ!ヤマト!急に!」
山都大輝「クロと出会うまでの俺の人生は──」
山都大輝「はっきり言ってクソだった・・・」
クロ「ヤマト・・・」
山都大輝「毎日毎日──」
山都大輝「職場と家を往復するだけで1日が過ぎる」
山都大輝「そんな人生に嫌気が差してた・・・」
クロ「・・・・・・」
山都大輝「俺はずっとこのままだ──」
山都大輝「どうせ孤独なまま死んでいくだけだ──」
山都大輝「そんな風に思ってた」
山都大輝「でもクロに出会えて──」
山都大輝「俺の人生は明るくなったんだ!」
クロ「ヤマト・・・」
山都大輝「まぁ、最初はクロに強引に迫られて、仕方なく飼う事になったんだけどさ」
山都大輝「あの時にクロに出会えてなかったら──」
山都大輝「こんな幸せ・・・手に入んなかった」
山都大輝「ハルとルプって新しい家族も増えて──」
山都大輝「小夏ちゃんともこうして付き合えて、同棲までできた!」
山都大輝「それは全部──」
山都大輝「クロ!お前のおかげなんだ!」
山都大輝「感謝の言葉をいくら並べても足りないくらいに感謝してる!」
山都大輝「本当にありがとう!」
クロ「ヤマトの口からそんな言葉が聞ける日がくるなんて・・・」
クロ「大人になったんだなぁ!ヤマト!」
山都大輝「いや、そうじゃねぇだろーが!」
クロ「冗談だよ!冗談!」
山都大輝「ったく・・・」
山都大輝「せっかく人が素直に感謝してるってのに!」
クロ「おれもヤマトには感謝してるんだ!」
山都大輝「クロ・・・」
クロ「クロはおれを人間として見てくれていた!」
山都大輝「まぁ、追い出した事もあったけどな」
クロ「だがまたこうして、家族にしてくれた!」
クロ「おれも感謝している!ありがとうヤマト!」
山都大輝「これからも家族としてよろしくな!クロ!」
クロ「ああ!こちらこそよろしくな!ヤマト!」

〇明るいリビング
「うわぁぁぁぁぁん」
山都大輝「え?なに?なに?」
クロ「何事だ!」
風間小夏「感動したよーぅ!」
山都大輝「え?小夏ちゃん?聞いてたの?」
風間小夏「ご、ごめん・・・」
山都大輝「まぁ、いいっか!」
ハル「なんだ!なんだ!」
ハル「感謝してんなら素直にそう言えよな!」
ルプ「シャイな飼い主様でございまするなぁ!」
山都大輝「あはははは!シャイね!まぁ、間違ってねぇかもな!」
ルプ「いまなら、おねだりできるかもしれないでございまするな!」
クロ「ロイヤルカノンが食べたい!」
山都大輝「あんな高いヤツは無理だ!却下!」
ルプ「やっぱり無理でございまするか・・・」
クロ「なぜ高いと知っているんだ?」
山都大輝「え?」
クロ「初めて会った日に、売ってなかったと言っていただろう?」
山都大輝(余計なこと覚えてんじゃねぇよ)
山都大輝「あ、いや・・・」
クロ「まさかあの時!実は売ってあったんじゃないのか?」
クロ「あのコンビニに!」
山都大輝「あ、いや、ロイヤルカノンは無かった・・・と・・・思うよ」
風間小夏「ロイヤルカノンってあれ?」
風間小夏「コンビニに売ってある、あの高いカリカリ?」
山都大輝「あっ!小夏ちゃ──」
風間小夏「あれ高いよね!びっくりしちゃった!」
クロ「やっぱり売ってあったんじゃないか!」
クロ「この嘘つき!」
山都大輝「ごめん!ごめん!悪かったって!」
クロ「ヤマトは嘘つきだ!」
山都大輝「だから謝ってんだろーが!」
風間小夏「本当に仲良いね!大輝くんとクロちゃん!」
山都大輝「笑ってないで助けてよ!」
クロ「嘘つきには天誅を下す!」
山都大輝「ごめんなさい!ごめんなさい!」
山都大輝「本当にごめんなさい!許して!」
クロ「昔年の恨みだ!」
山都大輝「すいませんでしたぁぁぁぁ」
  大輝と小夏
  それにクロとハルとルプ
  2人と3匹の不思議な家族は
  未来永劫、幸せな家庭を築く事だろう
  END

コメント

  • 完結おめでとうございます。
    紆余曲折を経て、二人と猫達が一緒になれて良かったです。
    一番のMVPは店長さんですな。

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