しあわせな女(脚本)
〇見晴らしのいい公園
あいか「あ!来てくれたんだ!嬉しい!!」
あいか「ずっと待ってたんだよ!あきくんが来てくれるの、ずーっと! ずーっと、ずーっと、ずーっとね!」
あいか「お手紙、読んでくれてたんだね!嬉しい!」
あき「あのさあ・・・」
あいか「何何?あきくんが話しかけてくれるなんて夢みたい!!」
あき「ああ、読んだよ・・・それで・・ ・すごく言いにくいんだけどさ・・・」
あいか「わかってる。 あきくんには彼女さん、いるって。でも、勝手に好きでいるのはいいでしょ?」
あき「いや・・・そういうことじゃなくて・・・君、もう」
あいか「わかってるよ!私は死んでます!」
あき「わ、わかってる?わかってて・・・?てゆうかどうやって手紙・・・送ってるんだ?」
あいか「お母さんに頼んだの。1日一回出してくださいって!それから死んだの!」
あいか「今日でちょうど百通目なんだよね!あきくん、それで来てくれたのかなあ?だったら超うれしいよー!」
あき(ひぇえ・・・まじかよ、こええよ・・・)
あき(でも下手なこと言って怒らせたらヤバそうだしな・・・どうしたらいいんだ・・・)
あいか「えへ!あきくん来てくれたからデートの服に着替えたよ!」
あいか「水族館行きたいな!!」
あいか「はーい!ここであいかクイズです!私のすきなお魚はなーんだ!」
あき「す、すきな・・・さ、さかな・・・?」
あいか「ヒントはー!映画の人気者!」
あき(うわぁ・・・俺、お化けにクイズ出されてデート誘われてるよ・・・)
あき(来るんじゃなかった・・・)
あいか「ねえ!答えてよ!」
あき「う、うわぁー!キレた!!!やべぇ!」
あき「あ、あれかな、カクレクマノミ」
あいか「きゃー!当たり!」
あいか「やっぱりあきくん、好き!」
あき(更に好かれてしまった・・・最悪)
あいか「じゃ、行こっか!」
あき「え、どこに・・・」
あいか「水族館だよ!さっき言ったじゃん!」
あき「そ、そうだったな!」
あき(マジで行くの?お化けと水族館?)
あいか「さっ!行こう行こう!」
あき(うーん・・・でも断って、またキレられたら厄介だしな・・・水族館一回で天国行ってくれるならいいか)
あき「そのかわり、これで最後にしてくれよな。手紙も、こんな風に出てくるのも」
あいか「・・・もちろん・・・最後だよ・・・」
あいか「さあ、「逝こう」!」
あき「えっ」
あいか「あははははは!」
あき「う、うわぁぁぁ!」
あいか「あははははははは!」
あき「す、すい・・・ぞくかん・・・は」
あいか「天国にもあります!」
あき「う、うぐ・・・」
あいか「あっ!」
あいか「彼女さんに手紙とか書きたかったかな?」
あいか「ま、いっか!私が死んだの、あの女のせいだもんね!」
あいか「私からあきくんを、盗ったりするから・・・」
あき「・・・」
あいか「あー!あきくん死んだ!あはははは!」
あき「う、うーん・・・」
あいか「あ、起きた?」
あいか「ようこそ!「こっちの世界」へ!」
あいか「わたし、とーっても幸せ!」
そっちにも水族館がある!!!!!!
あきくん、死んでからもストーカーに追い回されるならたとえ天国に行っても地獄ですよね。「逝こう」は、音だけの映像では伝わりにくく、文字を見て初めて意味がわかる一言ですので、まさに小説ならではの会心の一撃だと感心しました。
あいかちゃんの愛が激重ですね!😂
前半は、おばけに怯えてるようなあきくんの心の声が可愛いなあと思いながら、朗らかな気持ちで読んでいましたが後半が衝撃すぎて気づいた頃にはあきくんも連れて行かれていました😂
「逝こう」は、おばけの冗談みたいなノリかな?って思ってたら本気でしたね😂
でも、あいかちゃんみたいなキャラ好きです。
おもしろかったです🤣