56 『嵐花』(脚本)
〇荒地
魔王レミア「──先にその魔女を喰らえれば良かったのだがな」
フリードリヒ「魔女さんよりも、さっきみたいに自分の腕でも食べなよ」
レミアはフリードリヒの言葉を聞き、己が半ばまで喰らった右腕をじっと見詰める
魔王レミア「これは本当に、勿体無い事をした・・・ 元の長さならずっと使いやすかったのに」
フリードリヒ「残りも食べるなら待つけど?」
魔王レミア「コレでも無いよりは随分マシだからな 次こそは魔女の頭も砕いてみるさ」
アデライーデ「そうかい? それはぜひ頑張っておくれよ でないとその半端な物も斬っちまうからね」
「・・・・・・」
フリードリヒ「俺が正面だ」
フリードリヒ「来たれ、聖樹の影!」
魔王レミア「!? さすが世界樹の守護者!」
アデライーデ「シイィヤッ!!」
「がっ!? ブアアッ!!」
フリードリヒ「ぬるい!」
フリードリヒ「ここだ!」
魔王レミア(脚が──)
フリードリヒ「合わせてっ!!」
魔王レミア「がっ!?」
アデライーデ「らアッ!」
「オオオオオオオオォッ!!!!!」
魔王レミア(──不味い、もうこれ以上は──)
フリードリヒ「トドメええええっ!!!!」
フリードリヒ「『嵐花─らんか─』」
魔王レミアは、勇者フリードリヒと魔女アデライーデの猛攻を受け、遂には幾つもの破片へと切り刻まれた
〇荒地
フリードリヒ「──ッ! ぷハァッ!?」
アデライーデ「ハッ、ハァッ!」
フリードリヒ「こ、これは、本当に、やったの、かい?」
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