#2 シナモン誘(いざな)うセピアな再会(脚本)
〇SNSの画面
唐岩 香(からいわ かおる)「フォロワーさん聞いて聞いて~」
唐岩 香(からいわ かおる)「昨日の『おチビちゃんズ』なんだけど~」
唐岩 香(からいわ かおる)「起きたら消えてたの~!」
唐岩 香(からいわ かおる)「『特別』で私に勝てるハズもなく 尻尾巻いて逃げたってワケ!」
「ス・ペ・シャ・ル! ス・ペ・シャ・ル!」
10,000いいね👍️
唐岩 香(からいわ かおる)「やったー!みんなありがとう~」
唐岩 香(からいわ かおる)「最高~♪夢みたい!」
〇女の子の部屋
唐岩 香(からいわ かおる)「・・・夢?」
スパイス料理で一万いいね!
目指しま~す!
5いいね👍️
唐岩 香(からいわ かおる)「・・・夢じゃない?」
〇アパートの台所
ニッキー・シナモン「かおるさま!おはようなのです!」
唐岩 香(からいわ かおる)「夢じゃなかった・・・」
シシズク・ナツメグ「もう昼だぞ、朝臥せり(あさぶせり)め」
唐岩 香(からいわ かおる)「誰のせいよ!」
クミン・ジーラ「一晩中アタシ達のこと考えてたのね♥️」
ハーティー・カルダモン「あの、」
唐岩 香(からいわ かおる)「なに?」
ハーティー・カルダモン「改めて自己紹介させてください」
ハーティー・カルダモン「私はカルダモン」
チョージー・クローブ「拙者はクローブ」
ニッキー・シナモン「シ、シナモンなのですっ!」
唐岩 香(からいわ かおる)「いや、覚えないからね?」
クミン・ジーラ「焦らなくて大丈夫! じっくり仲を深めましょ♥️」
クミン・ジーラ「アタシ、クミンちゃん♥️」
BP・ショー子「ブラックペッパーだ ショー子と呼んでくれ」
パクチー・コリアンダー「コリアンダーだよ~ん♪ 『Korean(コリアン)だ~』って?」
パクチー・コリアンダー「ちゃうわ~い!」
「どっ!!」
シシズク・ナツメグ「フンッ」
シシズク・ナツメグ「ニンゲンなんぞに名乗る名は無いね」
クミン・ジーラ「やん、ナツメグたんのこじらせ屋♥️」
シシズク・ナツメグ「我と睦みたくば、挽き肉になれぃ」
唐岩 香(からいわ かおる)「・・・・・・」
唐岩 香(からいわ かおる)「私ね、お人形お遊びはもう卒業したの」
唐岩 香(からいわ かおる)「だから──」
唐岩 香(からいわ かおる)「君たち、返却!」
BP・ショー子「その手があったか!」
シシズク・ナツメグ「ボンクラと侮ったわ」
パクチー・コリアンダー「まだ『ミスってない』から 『見捨てない』で~」
パクチー・コリアンダー「なんつって♪」
むんずっ!
唐岩 香(からいわ かおる)「そうと決まればレッツゴー♪」
〇マンションの共用廊下
ドア全開バーン!
???「わっ!」
ガシッ!
和食 旬平(わじき しゅんぺい)「ホッ」
唐岩 香(からいわ かおる)「ナイスキャッチ!」
和食 旬平(わじき しゅんぺい)「危ないじゃないッスか!」
唐岩 香(からいわ かおる)「ごっめ~ん、急いでて~」
和食 旬平(わじき しゅんぺい)「相手が子供だったら怪我してたッスよ?」
唐岩 香(からいわ かおる)「だから謝ってるじゃん!」
チラッ
ドライバー
『和食 旬平』
唐岩 香(からいわ かおる)「わしょく君さぁ」
和食 旬平(わじき しゅんぺい)「『わじき』です!」
唐岩 香(からいわ かおる)「しつこい男は嫌われるよ?」
唐岩 香(からいわ かおる)「美女と話したいのは分かるけどね?」
和食 旬平(わじき しゅんぺい)「あんたみたいな薄情者は圏外ッスね」
唐岩 香(からいわ かおる)「ふむ、」
唐岩 香(からいわ かおる)「『優しさ』も一種のスペシャル、と?」
和食 旬平(わじき しゅんぺい)「は?」
唐岩 香(からいわ かおる)「新しい視点だわ!考えとく!」
唐岩 香(からいわ かおる)「じゃ~ね、わしょく君!配達ご苦労様!」
和食 旬平(わじき しゅんぺい)(・・・謎)
和食 旬平(わじき しゅんぺい)(この匂い──)
和食 旬平(わじき しゅんぺい)「・・・」
〇ゆるやかな坂道
〇川に架かる橋
〇街中の道路
唐岩 香(からいわ かおる)「確かこの辺だったはず──」
唐岩 香(からいわ かおる)「ねぇ、あなた達のご主人どこ?」
クミン・ジーラ「ご主人様はア・ナ・タ♥️」
唐岩 香(からいわ かおる)「あの屋台の店員のことよ!」
チョージー・クローブ「あいにく存じ上げぬ」
チョージー・クローブ「彼女もまた流浪人(さすらいびと)故」
唐岩 香(からいわ かおる)「チ~ン」
唐岩 香(からいわ かおる)「ぐ~ぐ~」
チョージー・クローブ「かおる殿?!」
唐岩 香(からいわ かおる)「ねむ・・・」
ピッ
ゴッ
パクチー・コリアンダー「ブラックコーヒーだ!かっこーひー!」
プシッ!
ニッキー・シナモン「あのっ!」
ニッキー・シナモン「シナモンいれませんかっ?」
唐岩 香(からいわ かおる)「この小枝を?」
ハーティー・カルダモン「樹皮ですよ ニッケイ属の樹木、カシアや セイロンシナモンの」
ハーティー・カルダモン「シナモンの甘い香りは 焼き菓子にはもちろん、 珈琲や紅茶にもピッタリ!」
ハーティー・カルダモン「アフタヌーン・ティー向きなスパイスです」
唐岩 香(からいわ かおる)「いや、今昼だし」
ニッキー・シナモン「おやくにたてないっ!」
ニッキー・シナモン「ふえ~ん!」
唐岩 香(からいわ かおる)「試してあげるから、泣かないの!」
ニッキー・シナモン「ほんと?」
唐岩 香(からいわ かおる)「まぁ優しさもスペシャルだからね、私!」
ハーティー・カルダモン「シナモン珈琲は一般的に スティックでかき混ぜたり パウダーを入れますが」
ハーティー・カルダモン「今回はスティックごと浸しましょう」
チャプッ
ニッキー・シナモン「シナモン・フレーバー! スパイス・アップ!」
唐岩 香(からいわ かおる)(この香り──優しくて、どこか懐かしい)
〇森の中
唐岩 香(からいわ かおる)「体も心もポカポカ── 陽だまりにいるみたい」
とり(カルダモン)「シナモンの効能は 血行促進やリラックスなど」
しか(コリアンダー)「ダイエット効果もあるけど」
しか(コリアンダー)「『肝臓』に負担だから 摂りすぎはア『カンぞぅ』!」
「どっ!!!」
〇街中の道路
唐岩 香(からいわ かおる)「小鳥さん、こんにちは 蝶々さん、ごきげんよう」
BP・ショー子「チャンスだよ!シナモン!」
ニッキー・シナモン「はっ!はいです!」
〇歴史
ニッキー・シナモン「思い出の大樹よ」
ニッキー・シナモン「御身から流れる一滴に 触れることをお許し下さい」
ニッキー・シナモン「琥珀色の日記帳!!!」
唐岩 香(からいわ かおる)「スパイシースペシャル~」
ニッキー・シナモン「香辛完了!」
〇街中の道路
唐岩 香(からいわ かおる)「ウサギちゃん、コネコちゃん、遊びましょ~」
シシズク・ナツメグ「こやつまだ森におるぞ?魔法失敗か?」
ニッキー・シナモン「ちゃんと思い出、呼んだモン!」
ニッキー・シナモン「あ!ほら!」
???「ねぇ、君」
???「大丈夫?」
唐岩 香(からいわ かおる)「えっ?!」
唐岩 香(からいわ かおる)「商山先輩?!」
商山 流偉(あきやま るい)「えっ!!」
商山 流偉(あきやま るい)「あ!山岡田高の──」
商山 流偉(あきやま るい)「香、ちゃん?!」
唐岩 香(からいわ かおる)「正解~♪」
商山 流偉(あきやま るい)「マジかよ!奇遇だなぁ!」
商山 流偉(あきやま るい)「ちょうど昼飯行くんだ、来るか?」
唐岩 香(からいわ かおる)「喜んで!」
〇シックなカフェ
商山 流偉(あきやま るい)「大学中退して、サークル仲間と事業立ち上げたんだ」
唐岩 香(からいわ かおる)(チャレンジング・スペシャル~ 輝きに磨きがかかってるわ!)
商山 流偉(あきやま るい)「オーガニックコスメとか興味ある?」
商山 流偉(あきやま るい)「これ、今度売り出す化粧水なんだけど」
商山 流偉(あきやま るい)「口コミで広めたくてさ」
唐岩 香(からいわ かおる)「広告とか出さないの?」
商山 流偉(あきやま るい)「宣伝よりも研究につぎ込みたいからね」
唐岩 香(からいわ かおる)(ひと味違うわ~!)
唐岩 香(からいわ かおる)(やっぱり先輩こそ私に相応しい! 先輩にも分かってもらわなくちゃ──)
唐岩 香(からいわ かおる)「先輩知ってます? ツイスタでバズると 何でも宣伝できるんです!」
唐岩 香(からいわ かおる)「なので──」
唐岩 香(からいわ かおる)「本件、私に任せてください! 10,000いいね👍️バズりますんで!」
商山 流偉(あきやま るい)「そりゃ心強い!」
商山 流偉(あきやま るい)「頼りにしてるぞ!」
商山 流偉(あきやま るい)「この後どうする? 俺適当にブラつくけど」
唐岩 香(からいわ かおる)「ご一緒します!」
〇本屋
〇バッティングセンター
〇ゆるやかな坂道
〇アパートの台所
唐岩 香(からいわ かおる)「やるじゃないお人形ちゃん♪」
ニッキー・シナモン「えへへ」
パクチー・コリアンダー「『シナモン』ちゃん、ええ『品物』やろ?」
「やんややんや!」
シシズク・ナツメグ(・・・過去の縁を呼び寄せただと?)
シシズク・ナツメグ(我々の魔法は香辛料としての 効能の増強に過ぎぬというのに)
シシズク・ナツメグ「忌々しい規格外め!」
BP・ショー子「比べたって仕方ないだろ? 最年長だぞシナモンは」
※シナモンは最古のスパイスの1つであり、古代エジプトのミイラ作りにも用いられた
シシズク・ナツメグ「我の魔法を愚弄したな?」
シシズク・ナツメグ「おいニンゲン!食材を用意せよ!」
シシズク・ナツメグ「我が魔法を見せてくれよう!」
唐岩 香(からいわ かおる)「悪いけどもう寝るわ」
BP・ショー子「晩飯は?」
マルチ栄養錠
ゴクンッ
唐岩 香(からいわ かおる)「てことでまた明日ね~」
BP・ショー子「先が思いやられるぜ」
〇SNSの画面
シナモン×コーヒー
セピアな風味が呼び寄せる
懐かしいあの人との
スペシャル・アフタヌーン
3いいね👍️
〇水玉
~おまけ~
マジョミ「マジョミのワンポイント!」
マジョミ「スパイスは量次第で薬にも毒にもなるわ」
マジョミ「妊娠中の方、お子様、ペットは 禁忌にご注意を! (シナモン、クローブなど)」
マジョミ「適量を守って良いお付き合いを♪」
マジョミ「ではではナマステ~」
※『ナマステ』は、『おはこんばちは』、『ありがとう』、『さようなら』など、色んな意味を持つよ!
相手への敬意を表す素敵な言葉なんだ!
マジョミ「ナマステ☆」
カレーの香辛料って多いので、どうしてもキャラが多くなるんですよね。2話くらい読んでようやく雰囲気が掴めるようになりました。
そして今だからわかる、エフェクトめっちゃ手が込んでますね。
そして、作中のスパイスメニューいいですね。毎日コーヒー飲んでますが、シナモン入れたことないので今度やってみます。
毎話見たことないレシピが出てくるのかな、楽しみです。
スパイスの勉強にもなり、ほっこりするお話でした。シナモン×コーヒー試してみようと思います!
素敵な香りに導かれ、この先主人公がどのように変わっていくか楽しみにしています^^
キャラ紹介の並びを見るに次はナツメグちゃんの出番でしょうか。どSな感じがかわいいので期待大です!
これ、クックルンやデパプリ、プリアラの面々にも見せたいですね
僕も楽しませていただくので、僕の作品にも目を通してくださいね