愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第61話 屈辱の敗北感①(脚本)

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〇美しい草原
  悪神クローバーはベーザイたちと共に
  闇の中へと姿を消した。
  残された林檎は、
  夜空に輝く三日月を見つめていた。
朝陽林檎「優斗さん・・・」
  「俺の体には、
   二つの血が流れている」
  「一つはお前と同じ天使の血。
   そしてもう一つは、悪魔の血」
  「俺はお前に、
   恋なんかしていなかった」
朝陽林檎「優斗さんを失いたくない」
朝陽林檎「もし本当に悪魔だったとしても、 私・・・優斗さんが好きだから・・・」

〇美しい草原
武笠蘭「林檎・・・」
  林檎に駆け寄ろうとした蘭の手を、
  あやめが引き留めた。
霧乃あやめ「今は一人にしてあげましょう」

〇美しい草原
バビルン「林檎・・・ゴメンな」
朝陽林檎「バビルン?」
バビルン「俺は悪魔の手先だった」
朝陽林檎「え?」
  バビルンの告白に、
  他の愛天使たちも驚いて見つめる。
バビルン「FRENZYのメンバーは悪魔の神、 悪神と呼ばれてる」
朝陽林檎「悪・・・神・・・?」
苗場桜(FRENZYが悪神? まさか、ダイキも!?)
バビルン「あいつらは、音楽で世界の人々を 悪に染めようとしてるんだ」
朝陽林檎「それじゃあ、 優斗さんは悪神の仲間に・・・?」
バビルン「でも、優斗は天使の血を持ってる。 林檎の愛があればきっと・・・」
朝陽林檎「そうよね、バビルン。 私、必ず優斗さんを元に戻してみせる」

〇森の中
バビルン「林檎には、ああ言ったけど・・・」
バビルン「悪魔になっちゃった優斗を・・・、 今更、元に戻すなんて無理だよなぁ」
  暗い顔で溜め息をつくと、
  突然後ろから首を掴まれた。
バビルン「わっわっわっ・・・」
武笠蘭「お前、話が出来るのか!」
雪代椿「単なるペットだと思っていましたわ」
苗場桜「私達を騙してたのね~」
武笠蘭「しかも悪魔の手先だったなんて!」
雪代椿「許せませんわ!」
バビルン「お、俺は・・・嘘をついてた」
バビルン「でも、林檎の優しさを知って、間違ってるって気づいたんだ。ご、ごめん」
苗場桜「謝れば済むと思っているの?」
武笠蘭「お前なんか、こうしてやる!」
  蘭はバビルンの体を掴んで
  キュッと締め上げた。
バビルン「うぅぅぅ~!!」
霧乃あやめ「蘭さん、もう良いでしょう」
武笠蘭「でも──」
霧乃あやめ「本当に心を入れ換えているみたいよ」
バビルン「悪かった。二度とこんなことはしない」
武笠蘭「分ったよ、まったく」

〇宇宙要塞

〇謎の施設の中枢
ベーザイ「我らの邪魔をする愛天使5人の正体がわかった。これからは一気に奴らを叩き潰す」
ホーディ「人間どもを悪に染める作戦は? ライブ活動はいかが致します」
エビーダ「ホーディ、愚かな問いかけはやめろ 美しくない」
ホーディ「なんだと?」
エビーダ「すでにジュローは醜く消えた。 メンバー4人のFRENZYなど成り立たぬ」
ダーブラック「ライブより愛天使を叩き潰すのが先だ。 そうでしょ、兄さん?」
ビーモン「当然だ。ベーザイ様の仰せの通り まずは愛天使を倒すのだ」
ホーディ「悪魔の血を甦らせた クローバーも戦わせるのか?」
ビーモン「奴は信用できぬ。放って置け」
ベーザイ「いや、あの男は使える。 いずれは最強の悪神になるであろう」
ビーモン「!?」
  ベーザイはビーモンたちを残して
  その場を立ち去る。
ダーブラック「最強の悪神は兄さんだ!」
ビーモン「・・・・・・」

〇宇宙戦艦の甲板
悪神クローバー「くっ・・・うぅ・・・」
  苦しげに胸を抑えるクローバー。
  その周りには聖と悪の二つのオーラが、
  反発するように渦巻いている。
  「お願い。
   元の優しい優斗さんに戻って!」
ベーザイ「クローバー、何を悩む?」
悪神クローバー「・・・俺に、構うな!」
ベーザイ「お前は悪魔の血を覚醒させた。 我々と共に世界を悪に染めるのだ」
悪神クローバー「ぐあぁぁぁぁぁーー!!」
  クローバーは悪のオーラを発して、
  聖なるオーラを完全に消失させた。
悪神クローバー「俺は悪魔・・・悪神クローバーだ!」

〇ウェディングドレス撮影スタジオ
ダーブラック「・・・ここにもいないか」

〇実験ルーム
ダーブラック「誰もどこにもいないよ!」
ホーディ「チッ、愛天使の家族を捕まえる予定が、逃げやがったか」
エビーダ「ホーディ、お前の作戦はせこすぎる。 美しくない」
ダーブラック「兄さん、もう少し待って。 愛天使の家族を見つけるから!」
ビーモン「ダーブラック、もういい」
ビーモン「愛天使は、必ず俺たちに 戦いを挑んでくるはずだ。戻って来い」

〇教会の中

〇地下の避難所
  ~教会地下~
苗場桜「やっぱり、大門ダイキは 悪神ダーブラックなの・・・?」

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