愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第54話 好きって気持ちなんだろう③(脚本)

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〇土手
  家を飛び出したダイキの後を追いかけて、桜は土手沿いを走った。
苗場桜「待ってよ、ダイキ!」
大門ダイキ「ついてくるなよ嘘つき!!」
苗場桜「──このッ」
苗場桜「待ってって言ってんでしょ!!!」
  ドン!
大門ダイキ「うわっ!!」
  桜がダイキに飛び掛かり、二人はバランスを崩して土手を転がった。
苗場桜「捕まえた・・・!」
苗場桜「なんなのよ、勝手に怒って騒いで!」
大門ダイキ「ぼくには居場所なんかないんだ!!」
苗場桜「え?」
大門ダイキ「兄さんは僕の事認めてくれてなかった。だから、ぼくはもう帰れないんだ!!」
苗場桜「・・・トウヤと、喧嘩したの?」
大門ダイキ「そうだよ! ぼくは兄さんに見捨てられたんだ!!」
大門ダイキ「ぼくは兄さんの役に立ちたかっただけなのに! ずっと、一緒にいられるように、ただそれだけなのに!」
苗場桜「・・・一緒に」

〇結婚式場の廊下
霧乃あやめ「私なら・・・ずっとその人のことを想って、一緒にいたいと思う、そんな感じかしら」

〇土手
苗場桜「そっか」
苗場桜「ダイキ、トウヤのこと大好きなんだね」
大門ダイキ「・・・・・・」
苗場桜「私もね。少し前にパパとママと喧嘩したんだ」
大門ダイキ「・・・喧嘩?」
苗場桜「うん。でね、その時はふたりの事、本当に嫌になってもう二度と会いたくないって思ったんだけど」
大門ダイキ「今、一緒に住んでるだろ」
苗場桜「そう、好きってそういうことなんだよ」
苗場桜「何があっても最後に帰る場所っていうか・・・ダイキにとって、それはトウヤなんじゃないの」
大門ダイキ「最後に、ぼくの帰る場所・・・」
苗場桜「うん!」
苗場桜「──ん?」
苗場桜(でもこれって、あやめさんと話した時は恋の話だった・・・)

〇結婚式場の廊下
霧乃あやめ「桜ちゃんがよく知ってる気持ちと同じだと私は思うけどね」

〇土手
苗場桜(そっか・・・! 恋の気持ちって、私がパパとママに思う、ふたりを大切にしたいって気持ちと似てるんだ)
苗場桜「私、恋する気持ち、知ってたんだ!」
大門ダイキ「・・・恋?」
  ドォン!

〇空

〇土手
大門ダイキ「わあ」
苗場桜「綺麗・・・」
大門ダイキ「・・・・・・」
苗場桜「ん? なによ」
大門ダイキ「な、なんでもない」
大門ダイキ(なんだろう、こいつを見てると、なんか、ドキドキする)

〇地球
ビーモン「見つけたぞ」
  地球に向けて手のひらをかざすビーモン。
  大量の邪悪なオーラが、稲妻のように地球へと降り注いだ。

〇土手
大門ダイキ「うわっ!」
苗場桜「きゃあああ!」
魔霊「ケケケ。悪に染まれ、人間!」
大門ダイキ「・・・!」
苗場桜「魔霊!? なんで」
  「──何をしているダーブラック」
  「その女を悪へと染めろ」
大門ダイキ(兄さん!? どうして!)
  「俺に認められたいのだろう?」
大門ダイキ(!)
  「ならば、目に映るもの全てを
   悪に染めよ!!」
苗場桜「ダイキ! 逃げて!!」
青年「うわああああーーー!!!!! 化け物だあああ!!!!」
魔霊「ケケケッ!!」
苗場桜「早く!!!」
大門ダイキ「・・・・・・」
  「お前も感じるだろう、この昂りを!」
  「人間どもの悲鳴! 憎悪!
   その悪意こそが
   俺たち悪神の力を高める!」
  「俺たちは悪!!
   純然たる悪なのだ!!」
大門ダイキ「ぼ、ぼくは・・・悪・・・この世を悪に染め上げることが使命」
苗場桜「しっかりしてよダイキ!!」
大門ダイキ「さ、桜・・・僕、ぼくは・・・」
  「さあ、悪に身を委ねよ!
   俺と共にありたいのなら!!」
苗場桜「ダイキ!!!」
  「ダーブラック!!!」
大門ダイキ「うわあああああ!!!!」
ダーブラック「ウオオオオオォォォ!!!」
苗場桜「!!」
苗場桜「・・・そんな。 魔霊に取り込まれたちゃったの?」
ダーブラック「人間共よ、悪に染まれ!!」
苗場桜「ダイキ! そんなの嫌だよ!!」

〇川沿いの道
朝陽林檎「あれは・・・!」
  花火を眺めていた林檎と優斗は、空に漂う禍々しいオーラに気づいた。
霧乃あやめ「林檎! 黒岩さん!」
朝陽林檎「社長! どうしてここに!?」
霧乃あやめ「明と花火を見に来ていたのだけど・・・あの禍々しいオーラは!」
黒岩優斗「ええ、魔霊でしょう」
霧乃あやめ「明は安全な場所に避難させてきたわ。 行くわよ!」
朝陽林檎「はい!!」

〇土手
観客1「オラッ! ものをぶっ壊すのは最高だぜ!! ヒャハハッ!」
観客2「俺は悪だ! 衝動のままに生きるんだ! ギャハハ!!」
苗場桜「くっ・・・マニフェステイション・オブ・フェイスフル・エンジェル・チェリー!」
チェリー「お色直し! ア・ブライズ・チェンジ・オブ・コスチューム」
ダーブラック「ウオオオオオッ!!」
チェリー「やめて、ダイキ!!」
ダーブラック「愛天使・・・愛天使は敵だ!!」
チェリー「!」
  チェリーが攻撃をかわすと、ダーブラックの拳は地面に巨大な裂け目を生んだ。
チェリー「なんて力なの・・・!」
ダーブラック「・・・力が溢れる、漲る!! 悪の力が僕を強くする!!」
チェリー(なんとかしてダイキから魔霊を追い出さなきゃ!)
チェリー(でも、私ひとりじゃ・・・)
???「花火を楽しむ人達の風雅な心を乱すなんて許せない!」
アップル「愛天使ウエディング・アップルが不滅の愛を教えてあげるわ!!」
チェリー「アップル!」
アップル「チェリー、大丈夫!?」
  アップルに続いて、アイリスと聖クローバーが駆けつけた。
チェリー「みんな!」
聖クローバー「悪に染められた人々は俺が抑える! その間に君たちは魔霊を!!」
アイリス「わかりました!」

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コメント

  • ウェディングベルが効かない幹部が現れた→ラスボスが本気を出した→『その時が迫っている』というお告げ。『銀色の翼』というワード・・・・・・ひょっとしてあれですか、パワーアップ+合体技フラグですか!?

  • 3回分溜まった時点で楽しませていただいております。次回以降も目が離せなくなります。

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