愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第48話 愛する人を守れ! クローバー参上③(脚本)

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〇遊園地の広場
  林檎たちは蘭を探して園内を歩いていた。
  周囲を見回すと、森の方角に妖気を帯びた人々の姿があった。
朝陽林檎「あれは・・・!?」
黒岩優斗「どうした?」
朝陽林檎「私、行かなくちゃ!」
黒岩優斗「え? あっ、おい!?」

〇森の中
黒岩優斗「お~い。ったく、どこ行ったんだ?」
黒岩優斗「このへんだと思ったんだけどなあ」
バビルン「ったく、どこにいるんだ? このへんだと思ったんだけどなあ」
  ゴツン!
黒岩優斗「イテテ・・・」
バビルン(やば! 人間!)
黒岩優斗「あれ? お前──」
  そのとき、森の陰からガサガサと物音がした。
「!?」
  優斗はバビルンを抱えると、音の聞こえた場所に近付く。

〇森の中
朝陽林檎「マニフェスティション・オブ・ラブリィ・エンジェル・アップル!」
アップル「早くみんなを助けなくちゃ!」
黒岩優斗「なっ、なんだ? 今のは・・・。林檎が・・・」
バビルン(愛天使!?・・・)
黒岩優斗「あっ!」
  バビルンはニヤリと笑うと、優斗の腕をすり抜けて走り出した。
黒岩優斗「・・・林檎が愛天使ウエディング・アップルだって!?」

〇森の中
バビルン「林檎が愛天使? やったやった! ついに正体を突き止めたぜ!」
バビルン「早くホーディ様にご報告だぁ!」

〇可愛らしい部屋
朝陽林檎「バビルン、早く元気になって・・・」

〇森の中
バビルン「・・・・・・」
バビルン「林檎・・・。 お、俺・・・どうしたらいいんだ?」

〇森の中
  ホーディが放つ妖気が蘭を苦しめる。
  蘭の体は闇に染まっていった。
アップル「そこまでよ!」
ホーディ「何!?」
アップル「遊園地で遊ぶ人々の邪魔をして、楽しい一日をめちゃくちゃにするなんて許せない」
アップル「このウエディング・アップルが、永遠の愛を教えてあげるわ!」
ホーディ「俺の怒りのライブを邪魔するな! 行けえ!」
  正気を失った蘭がアップルめがけて走った。
武笠蘭「ウガアアア!」
アップル「ああ、蘭!?」
  アップルは慌てて後退して、蘭の攻撃を避ける。
アップル「お色直し! ア・ブライズ・チェンジ・オブ・コスチューム!」
アップル「やめて、蘭!」
  攻撃を止めようとして蘭の両腕を掴む。
  しかし蘭はそれを振り払ってアップルの首を絞めあげた。
アップル「ウウッ!」
アップル「ら、蘭・・・お願い、正気に戻って・・・あなたと戦いたくない・・・!」
武笠蘭「・・・・・・」
アップル「ウエディング・ベル! 邪悪な妖気よ、出て行きなさい!」
武笠蘭「ギャアアアアッ!」
  身体の妖気が消えると、蘭は気絶して地面に倒れた。
  アップルは蘭をそっとベンチに寝かせると、ホーディの前に立ちはだかった。
アップル「正々堂々と戦いましょう」
ホーディ「フッ。命知らずな奴め。行くぞ!」
  ホーディが手に握られた軍配が、鋭い剣に変化する。
  瞬時に移動してアップルに斬りかかる。
  宙に舞うように飛び上がり、ホーディの剣撃を避けるアップル。
  ホーディを捕らえようとリボンを操るが、剣で引き裂かれた。
アップル「くっ・・・!」
  アップルは後退しながら、次々と繰り出されるホーディの攻撃を避け続ける。

〇遊園地の広場
  追い詰められたアップルは、故障中の観覧車の上に飛び乗った。
ホーディ「どうした! 逃げるだけか!?」

〇遊園地の全景
  観覧車の頂上に向かって逃るアップルを、ホーディが追いかける。
  地上を覗くと、遥か下に地面があった。
アップル「うっ・・・!」

〇遊園地の広場
  遊園地の広場では、人々がお互いを激しく殴り合っていた。
黒岩優斗「なんだ? みんなおかしいぞ?」
???「きゃああああ!」
黒岩優斗「あれは・・・!」

〇観覧車の上
アップル「うう・・・」
  ホーディはじりじりとアップルを追い詰めていく。
ホーディ「フフ。ウエディング・アップル。お前の死が、怒りのライブのクライマックスだ!」
  ホーディが剣を振りかざす。
  アップルはなんとか切先をかわすが、足を踏み外して地上へと落下した。

〇空
アップル「きゃああああ!」
???「林檎!」
アップル「!?」
  祈るように目を閉じて落下するアップル。

〇遊園地の広場
  地面に直撃する寸前。
  優斗が下敷きとなってアップルを救った。
黒岩優斗「イテテテテ・・・」
アップル「ごっ、ごめんなさい!」
黒岩優斗「いや・・・。林檎、君が愛天使ウエディング・アップルだったんだな」
アップル「!? どうしてそれを──」
ホーディ「なんだテメェは?」
「!」
アップル「この人に手出しはさせない!」
ホーディ「お前の男か」
アップル「ち、ちがいます!」
ホーディ「フン。どっちにしろ俺にとっちゃ好都合だ。守るモンがいる奴は、そのぶん弱くなるからなあ!!」
  ホーディが地面に剣を突き立てると、激しい音を立てて地面が揺れた。
黒岩優斗「うわあああ!」
アップル「きゃああああ!」

〇空
  竜巻に飲み込まれ、雲の上に吹き飛ばされる二人。
  激しい風の中でもがく優斗の手を、アップルがしっかりと掴んだ。
黒岩優斗「!?」
アップル「大丈夫・・・。 あなたは、私が・・・守ります!」
黒岩優斗「な・・・何言ってるんだ! 俺のことはいいから、今は自分のことを──」
ホーディ「死ねえええ! ウエディング・アップル!」
  ホーディが剣を振り下ろすと、竜巻がフッと消えた。
  二人は手を繋いだまま、地上へと真っ逆さまに落下する。
アップル「あああああっ!」
黒岩優斗「あああああっ!」
黒岩優斗(くそっ! なんで俺は何も出来ない!?)
黒岩優斗(そのくせ口が悪くて、素直になれなくて、なのに・・・なのにコイツは・・・!)
黒岩優斗(いつだって、あんな笑顔で・・・!)
黒岩優斗(俺はコイツを守りたい・・・いや、守るんだ!)

〇白
  その瞬間、激しい光が優斗の体を包んだ。

〇空
アップル「黒岩さん!?」
聖クローバー「林檎!」

〇遊園地の広場
  アップルを抱きかかえて着地する
  聖(セイント)クローバー。
アップル「・・・!」
聖クローバー「ふう・・・って、な、なんだあ? この姿は・・・」
アップル「お、降ろしてください!」
聖クローバー「ん? ああ、はいはい」
ホーディ「おい。テメェ、何者だ!?」
聖クローバー「人に名前を聞く時は、まず自分から名乗るのが筋ってもんだろ」
ホーディ「何だと? 俺に口答えするんじゃねえ!」
  次々に襲い掛かる斬撃に、クローバーはステッキで応戦した。
  しかし、ホーディは一瞬の隙をついてクローバーの腕を斬りつけた。
聖クローバー「うっ!」
アップル「クローバー様!」
聖クローバー「来るな!」
アップル「!?」
ホーディ「チッ・・・気取りやがって。テメェみてえな奴が一番ムカつくんだよ!」
  ホーディが再び斬りかかるが、クローバーはそれをステッキで受け止める。
ホーディ「野郎・・・!」

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コメント

  • すごい回だった

  • まさかの展開にたまげました

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