愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第34話 天使たちの距離①(脚本)

愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

今すぐ読む

愛天使世紀 ウェディングアップル
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇華やかな裏庭
  太陽のまばゆい快晴の空の下。
  海を一望できるテラス席に、愛天使の面々が集まっていた。
朝陽林檎「はい、それでは第一回『愛天使会議』始めたいと思います! 拍手!!」
武笠蘭「(パチパチパチ)」
雪代椿「(パチパチパチ)」
苗場桜「(ズココココッ) ↑ジュースをすする音」
朝陽林檎「拍手ありがとう~。いやー、なんか主役みたいで照れますねえ」
武笠蘭「しつもーん」
朝陽林檎「はい蘭さん! 質問を許可します!」
武笠蘭「テンション高いな・・・いや、急に集まりたいってどうしたのかな、と」
朝陽林檎「よくぞ聞いてくれました!」
朝陽林檎「今までの戦いを経て私、思ったの。みんながいるから、私、頑張れるんだって」
朝陽林檎「でね! みんなの気持ちがひとつになれば、どんな困難にも負けないって思って、もっ~と仲良くなりたいと──」
  バン!
枯石「椿!」
雪代椿「枯石(かれいし)くん!」
「だれえええ!?」
雪代椿「紹介いたします。 この方は今お付き合いをしている──」
苗場桜「ちょっと待てぇ! 前の銀行員は!?」
雪代椿「あの方はわたくしの運命の相手ではありませんでした・・・」
枯石「椿、運命は僕たちの手の中にあるんだよ・・・」
雪代椿「枯石くんっっ――!!」
朝陽林檎「椿さんっ・・・! 素敵ッッ・・・!」
苗場桜「・・・む、無理・・・やっぱこの人無理!! 何考えてんの!? 人間なの!?」
武笠蘭「おい、そこまで言わなくても・・・大人にも色々あんだよ。うん」
苗場桜「なに大人ぶってんのよ!? っていうか私あんたのことも認めてないんだけど!」
武笠蘭「はあ!?」
朝陽林檎「えっ、桜ちゃん!?」
苗場桜「林檎の次に覚醒したのは私なの! 私が、林檎の、次! No.2! わかる?」
苗場桜「先輩はちゃんと敬いなさいよね!!」
武笠蘭「こ、このお子様・・・!」
朝陽林檎「ま、まあまあふたりとも!」
朝陽林檎「今日は楽しくお茶でも飲みましょうってことで~・・・ね? ね~?」
雪代椿「そうですよ、せっかくこうして集まれたのです。仲良く楽しく、ですわ」
枯石「ああ、椿の言うとおりだ」
苗場桜「あんたは帰れぇぇぇ!!!」
雪代椿「そんな! わたくしと枯石くんは一心同体! それを帰れだなんて!?」
枯石「椿・・・いいんだ。例え引き離されようとも、僕たちの心はいつでもひとつ・・・」
雪代椿「枯石くんっっ・・・!!!」
苗場桜「あーっ、もう!! バッカじゃないの!? 私帰る!!」
朝陽林檎「あっ! 桜ちゃん待って!!」
武笠蘭「はあ・・・お疲れ、林檎。 今日はもう無理でしょ、これ」
朝陽林檎(あ、あれ・・・私たち、思ってた以上にチームワーク、ない・・・?)

〇結婚式場の廊下
朝陽林檎「はあ・・・どうするかなあ」
朝陽林檎「みんなクセ強いし・・・うーん」
黒岩優斗「浮かない顔だな」
朝陽林檎「はい~、浮かないのです。 ではお疲れさまでした~」
黒岩優斗「おいおい、いつもの元気はどうした。ほら」
黒岩優斗「やるよ。俺は甘いの苦手だからな」
朝陽林檎「ケーキビュッフェ・・・?」
黒岩優斗「『想いが通じ合うケーキ』っていうのが今話題らしいが、気分転換にはちょうどいいだろ」
朝陽林檎「・・・想いが、通じ合う」
黒岩優斗「ど、どうした。そんなにチケット見詰めて」
朝陽林檎「これだぁぁぁぁ!」
朝陽林檎「ありがと黒岩さん! またね!」
黒岩優斗「・・・騒がしいやつ」

〇可愛らしい部屋
  その日の夜、林檎は他の愛天使たちに電話をかけた。
朝陽林檎「もしもし──」

〇一人部屋
武笠蘭「ケーキビュッフェ? いいよ! いこいこ!!」
武笠蘭「うん・・・うん、じゃ、また!」
武笠蘭(うわー、うそ!? どうしようどうしよう、ふたりっきりで遊びに行くとか久々すぎて・・・!!)

〇おしゃれなリビングダイニング
苗場桜「はぁ? ケーキ? あんたとぉ?」
苗場桜「・・・ま、まあ、どうしてもって言うなら行ってあげないこともないけどさあ」
苗場桜「うん・・・はい、それじゃあね」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:第35話 天使たちの距離②

ページTOPへ